ノキア（Nokia）が携帯端末市場に再参入する予定はないとする声明を米国時間26日に同社のウェブサイトで発表した。

ノキアによるコンシューマ向け携帯端末市場への再参入の可能性は先週Re/codeなどが情報筋の話として報じていたもので、同社の研究・開発部門が主導する形で2016年投入を視野に計画が進められているなどとされていた。

今回発表された声明には「ノキアがコンシューマ向け端末を中国にあるR&D拠点で開発し、それを製造する意図を伝えたとする報道は誤り」「コンシューマ向け端末を製造・販売する契約はいまのところない」などとあるだけで、なぜ公式に否定の声明を出すことにしたかなどについての説明はない。

ノキアは昨年マイクロソフト（Microsoft）に携帯端末事業を売却した際、スマートフォンについては2016年第4四半期まで、フィーチャーフォンについては10年間に渡って「Nokia」ブランドの製品は投入しないとする契約を交わしていた。いっぽう昨年11月には、研究・開発部門の新たな責任者が自社開発の技術と「Nokia」ブランドとを他のメーカーにライセンスする可能性を検討していくと述べていた。

既報の通り、ノキアは先ごろアルカテル・ルーセント（Alcatel-Lucent）を約166億ドルで買収する計画を発表し、通信機器関連市場に経営資源を集中させる姿勢を明確にしていた。

【参照情報】
・Nokia denies return to phone manufacturing - Reuters
・Nokia denies reports it will manufacture or sell consumer phones - VentureBeat
・Nokia denies reports that it's reentering the phone business - The Verge