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そうかスポーツはチームで楽しんで、絆を深めるものなんだ

One for all, all for one

2015.08.31

Updated by Hitoshi Sato on August 31, 2015, 08:49 am JST

大人になると、競技を楽しむ人は別にして、ほとんどの人にとって「運動」は健康管理やダイエットのための手段である。情報通信技術の発展に伴い、運動支援のための健康管理デバイスがたくさん登場している。最近では、FitbitやNikeのFuelBandに代表されるようなウェアラブル端末も多く登場して、スマートフォンアプリと連携して、「何km走った」「何kg痩せた」と日々の記録を管理してくれる。

だがこのような機器を使って「健康のため」に頑張っている人たちは、本当のスポーツの楽しさを忘れているのではないだろうか。

絆を再確認した運動会

2015年8月25日開催された「第1回AKBグループ対抗運動会」には、これまで AKB48 単独で行われてきた大運動会に、ついに姉妹グループも参戦した。AKB 、SKE、NMB、HKTの13 チームから274人が参加し、意地とプライドをかけ、45,000人以上のファンが見守る東京ドームを舞台に様々な競技で対決をした。

そして前回の第 2 回 AKB48 運動会に引き続き、チーム 8 が優勝の栄冠を勝ち取った。メンバーがそれぞれの個性と実力を発揮し、大会は違うものの運動会連覇を成し遂げた。また、2 位から 4 位までは SKE48 の 3 チームが独占し、団体競技に対する無類の強さを発揮していた。

チーム8は全国47都道府県から代表メンバーが集まって出来たチームで、メンバー層も厚く、若いメンバーが多い。チーム8の太田奈緒(京都代表)は運動会を振り返って、モバイルブログで以下のように語っていた。

「なにもチーム8に貢献はできひんかったけど
ほんまにみんなも優しくて
たくさん助けてもらいました!!
一つ一つのシーンが自然と
嬉しくて笑顔になれたり
感動したり
ほんまにみんながバトンを繋いで
優勝に繋いだんやなって
何回も思いました
絆がまた深まったなって思った!」

大人になって忘れてしまったスポーツの楽しみ

チーム一丸となって競い合い、楽しんでいるAKBグループの運動会を見ていると、「そうかスポーツはチームで楽しんで、チームワークや絆を深めるものなんだな」と学生時代の運動会や部活の大会を思い出す。

それに比べると、大人になってから取り組む健康管理のための運動は孤独だ。ウェアラブル端末とSNSの連携で成果を共有し、励まし合うといったコンセプトのサービスもあるが、スポーツを通してのチームワークや絆とは違ったものだろう。

チーム8は結成されて1周年を迎えたまだ若いチームである。今回でさらに絆が深まったようだ。このようにチーム一丸となって頑張るAKB48グループと、優勝して大喜びのチーム8の姿が、大人になって忘れてしまったいろいろなことを思い出させてくれる。

▼チーム8の太田奈緒(京都代表) © AKS
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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。

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