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先週の週明け、8月23日は二十四節気では暑さも和らぐ「処暑」。しかし、日本を襲う猛暑はまったく弱まる気配を見せない。この暑さに負けず、続々とニュースが飛び込んできたのが、スマートフォンの話題だ。この1週間は、iPhone/iPadの米アップル勢だけでなく、多くの端末やプラットフォームに関連した話題が続出した。
先週のテレビなどでは、HMVの渋谷店が8月22日をもって閉店したというニュースも多く流れていた。リアルの店舗でパッケージ商品を販売するビジネスから、スマートフォンなどの端末でコンテンツも情報も得る時代への移り変わりを象徴する1週間だったと言えそうだ。
携帯電話事業者の大手3社がそろい踏みをしたのが、スマートフォンのケータイメール対応のニュースだった。
7月のワイヤレスジャパンの開催直前にNTTドコモが開発発表をしていた「spモード」は、9月1日に本サービスを始めるとのアナウンスが8月27日に正式にあった(関連記事:NTTドコモ、スマートフォンでiモードメールができる「spモード」を9月1日開始)。spモードはスマートフォン向けISPサービスで、ドコモの一般携帯電話のiモードに相当するもの。インターネット接続やメール、課金代行の各サービスを提供する。この中で、メールサービスではiモードと同じ「〜@docomo.ne.jp」のメールアドレスが利用できるようになる。
spモードの開始発表に先立ち、KDDIもスマートフォンでケータイメールをやり取りできるようにする取り組みについて発表した。8月24日のニュースリリースである(関連記事:KDDI、スマートフォンのIS01で「〜ezweb.ne.jp」のメールやり取りを可能に)。auブランドのスマートフォン「IS01」に、「〜@ezweb.ne.jp」のメールを使えるアプリケーションを提供するというもの。8月24日からオンラインによるソフトウエア更新サービスの「ケータイアップデート」を使って、IS01のアップデートが可能になった。
ソフトバンクモバイルも負けてはいない。Android端末の「HTC Desire」シリーズのOSのアップデートと、ケータイメール対応を8月27日にアナウンスした(関連記事:ソフトバンク、HTC DesireをAndroid 2.2に、S!メールも利用可能に)。HTC Desireシリーズ(X06HTとX06HTII)は、Android 2.1を搭載するスマートフォンで、国内で販売されているAndroid端末では最新バージョンのOSを組み込んでいた。これをさらに進め、高速処理やFlash 10.1などに対応したAndroid 2.2に引き上げるという発表である。実際のアップデートのスケジュールは10月上旬以降と少し先だが、HTC Desireユーザーはいち早くAndroid 2.2の恩恵を受けられることになる。同時に、S!メール(MMS)への対応も実施、「〜@softbank.ne.jp」「〜@x.vodafone.ne.jp」といったメールアドレスでのやり取りが可能になる。
ケータイメールで利用しているアドレスでメールのやり取りができるようになると、スマートフォンへの移行のハードルが下がることになる。1つは、同じキャリアの利用であればアドレスを変えずにスマートフォンに機種変更できること。もう1つは、迷惑メール防止の対策としてケータイメールだけの受信を許可している人ともスマートフォンでメールのやり取りができるようになること。スマートフォンは使ってみたいけれど、メールアドレスが変わると困るという潜在顧客に対して、アピールになることは間違いない。
海外から来襲してきて、国内のサービスや利用状況に完全には溶け込めないスマートフォンだが、各社ともに宣言していたケータイメールへの対応により、日本ローカライズが進む。今後、おサイフケータイなどのサービス対応がスマートフォンで進むと、一般の携帯電話の存在意義が急速に薄れていく可能性がある。地殻変動はまさに起こり始めていると言える。
青山慎治(あおやま・しんじ)
情報通信、モバイル系の雑誌やWebサイトで記者・編集者を経て、現在はフリーランスのライター。趣味はクラシック音楽。鑑賞はもちろん、合唱で舞台に乗ることも多い。ペットは2009年夏から住み着いたオカヤドカリで、会話にならない会話を楽しんでいる。
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