WWNトップ » 特集

特集

ラウンドテーブルトーク

19. LTEと電話の共存が苦しい

2010.08.11
キャリア
KDDI
発言者
クロサカタツヤ氏
キーワード
LTE

▼NTTドコモのバランスシート推移(図表提供:Shares
03.jpg

「NTTの計画経済」を美しく示しているのがこのグラフかなと思っています。基本構造は10年前からあまり変わっていませんが、株主資本の積み上げが進み、財務健全性はむしろ増している感があります。言葉は悪いかもしれませんが、「第三次5カ年計画」みたいな状態(笑)で、驚くべき堅牢さと安定感を見て取れます。

そもそも、FOMAの設備投資を進めながらこれだけ鉄板の財務を構築できる企業とマッチアップしなければいけないというのは、KDDIをはじめとした競合にとって相当きついだろうなと思います。加えてLTEにいつ音声をのせるかという問題もある。LTEに舵を切る必要性がある一方で、LTEは当面データ中心で普及が進む。だとすると音声とLTEをどのようにするのか。

IPフォンの採用も含めて意思決定の問題ですが、のせないで電話を電話としてやりたいのであれば、当面はマイグレーションの過程で2種類のインフラを共存させないといけない。
この辺、厳しい時期を迎えたり、難しい意志決定を迫られる時期が、近いうちに到来するのだろうな、と思います。


苦しい中でも3.5G化への投資が必要 大量トラフィックに責められていよいよ我慢の限界 大規模トラフィックで勝負できるインフラが整っている 2005年~2006年に設備投資を絞ったツケが今きている LTEを本当にやる気があるのか? データARPUと音声ARPUの逆転で設備投資に待ったなし 基地局設備には余裕があるし、「日本全国渋谷の駅前化」するという覚悟もある フェムト・Wi-Fiオフロードはファイナンスの都合 指標の信頼性が分からなくなってきた 指標の不明さはゴールの不明さを表しているのではないか 投資は間に合うのか? 財務レバレッジが下がっていて、資産効率は良くない状態 何もかも全部自力は厳しい 事業変革の必要性 MVNOに対しては、設備と販売チャネルを持つ強みで、自然体で臨む 本来はUQコミュニケーションズのMVNOを売りたいのかも CDMAからの貼り替えはやはり不利 プチNTT化してきたKDDIの計画経済が破たんした LTEと電話の共存が苦しい JCOMの活用の方策に期待する どこかで何かをオフバランスしなくてはいけない 他2社に比べて営業コストをかけすぎている ブランド価値の毀損をどう考えるか 過去の栄光は捨てて空気を読め 彼らの成長とは一体何なのか 資産効率がいいという見方もできる 回転効率偏重の財務状況で何ができるのか アップル頼みの綱渡りが現状 ぎりぎりの綱渡りで、社会的責任を負いきれるのか? ともかく真面目に設備投資をするべきだ インフラを持ち続けたいのか? NTTよりも重い社会責任を持っている可能性がある 本音はインフラビジネスから撤退したい? 緊急時の情報伝達インフラとして安心できるのか? LTEエコノミーは成立するか? LTEで何が変わるのかが見えない 帯域別料金設定が受け入れられれば、本気になるだろう ユーザーに差を納得させるのは難しい 消費者の負担の上で成長企業であり続けるという腹の括り方ができているのか LTEをレバレッジの要素にできるのはKDDIではないか メディアハイブリッドの中で何を選ぶのか ZTEから新機種を調達した意味 ベンダーファイナンスは経済圏で考える やれることは何でもやって突き進むだろう ホワイトクラウドはレベニューシェアか? 来年度、増収増益に転じれば、LTEへの投資枠が増える可能性 2年遅れは今度こそ致命傷 UQの好調が逆に足かせになるかもしれない リッチなコンテンツを快適に見られるかどうかがユーザーには大事

クロサカタツヤ氏クロサカタツヤ氏(司会進行)
クロサカタツヤ事務所代表・株式会社 企 代表取締役
慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)在学中からインターネットビジネスの企画設計を手がける。三菱総合研究所にて情報通信事業のコンサルティング、次世代技術推進、国内外の政策調査・推進プロジェクトに従事。2007年1月に独立し、戦略立案・事業設計を中心としたコンサルティングや、経営戦略・資本政策・M&Aなどのアドバイス、また政府系プロジェクトの支援等を提供している。

バックナンバー記事一覧