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ノーテルの知的財産オークション、今月中にも第一候補指名か - WSJ報道

2011.02.04

2009年1月に破産したカナダの通信機器メーカー、ノーテル(Nortel)が所有する知的財産の売却オークションの話題については以前にお伝えした通りだが、この話の「続き」をWall Street Journal(WSJ)が伝えている。

米国時間3日付のWSJに記事によると、この知財オークションで入札に名乗りを上げている企業やグループが少なくとも5つあり、ノーテルではそのなかから1社(もしくはグループ)を今後3週間以内にも指名し、その後の基準となる最低入札額を決めることになりそうだという。

WSJでは、情報筋の話として、この入札参加に意欲を示しているとされる企業のなかには、アップル(Apple)、グーグル(Google)、ファーウェイ(Huawei)、ZTEなどの名前もあがっているとしており、また今のところ名乗りを上げていないモトローラ(Motorola)やエリクソン(Ericsson)なども、第一候補(initila bidder)の判明後に入札に加わる可能性があるとしている。

またこれらの企業のほかに、2つのグループが入札参加の準備を進めているという。そのひとつは、インテレクチュアル・ベンチャーズ(Intellectural Ventures LLC)、インターデジタル(InterDigital)といった保有知財からのライセンス料を収入源としている企業やファンドがつくるグループで、またもうひとつのグループにはRPX Corp.という知財ライセンス企業が含まれるという。

このRPXは複数の企業がメンバーとして加入し、各社が潜在的な知財訴訟に巻き込まれることを回避する目的で知財を集めている会社だという。RPXの加入メンバー70社のなかには、グーグル、サムスン(Samsung)、シスコシステムズ(Cisco Systems)、ノキア(Nokia)、ベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)なども含まれており、また今回のオークションに関与しているとみられる企業としては、リサーチ・イン・モーション(Reseach In Motion)、HTC、ファーウェイなどの名前があがっている。

今回のオークションで採用される「Stalking-horse bid」というやりかたは、主に知財の安売りを防ぐ目的で、仮指名した第一候補に入札額を提示させ、それをもとに「本番」の入札を実施するというものとの説明がある。2009年にノーテルのCDMA関連事業が売りに出された際にもこのやり方が採用されており、その時には第一候補として6億5000万ドルを提示したノキア シーメンス ネットワークス(Nokia Siemens Networks)に対し、エリクソンが11億ドルを提示して同事業を手中に収めていたという。

ノーテルが保有する知財は約4000件にのぼり、そのなかにはMIMOやOFDM(直交周波数分割多重)などLTE関連のものを含め、さまざまな無線通信技術も含まれていることから、その資産価値は最低でも10億ドルとするアナリストの評価もあるとWSJでは記している。

【参照情報】
Bidders Emerge for Nortel Patents - Wall Street Journal
OFDMとは何か? 1 - BusinessMedia 誠
Stalking-Horse Bid - Investopedia
アップルやグーグルも虎視眈々 - 加ノーテルの知的財産は「宝の山」


三国大洋(スタッフライター)

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