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アップル、サムスン製品輸入差し止めの訴えをITCにも提出 - 特許紛争がさらに過熱

2011.07.07

スマートフォンやタブレット端末関連の特許侵害をめぐって続くアップル(Apple)とサムスン(Samsung)との争いが、さらにエスカレートしている。

アップルは米国時間5日、米国の国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission:以下、ITC)に対し、同社の特許を侵害した疑いのあるサムスン(Samsung)の輸入差し止めを求める訴えを行った。同社は1日に同様の訴えを、カリフォルニア州サンノゼにある連邦地裁に対しても行っている。いっぽうサムスン側でも、ITCに対してiPhoneやiPadの米国への輸入差し止めを先月28日に提出していた。

今回のアップルによる訴えで対象となっているのは、サムスンの合わせて8つの製品。内訳は「Galaxy S」をベースに通信事業社ごとにカスタマイズして提供しているスマートフォンが6機種、それにGalaxy Tabの2つのモデル(7インチ版と10.1インチ版)が挙げられている。

今回のアップルの動きについて、知財分野の専門家であるロリアン・ミューラー(Florian Mueller)氏は、相手方に先手を取らることを避けるための戦術的なものと述べている。なお、同氏によれば、ITCでの審議には通常16〜18ヶ月がかかるがそれでも裁判所の場合よりも短いという。

いっぽう、グリーチャー(Gleacher & Co.)のブライアン・マーシャル(Brian Marshall)氏といううアナリストは、Bloombergに対し、「サムスン製品の米国への輸入が差し止めになる可能性は低く、両社が和解し、相互ライセンス契約を結ぶことになる」との見方を示している。また同氏は「アップルはこれまで自社の知的財産を他社にライセンスすることに難色を示してきたが、今回の件では(アップルが必要とする可能性のある)特許をサムスンのほうがはるかに多く保有しているため、アップルには選択の余地がないかもしれない」と付け加えている。


【参照情報】
Apple Escalates Samsung Fight With ITC Case - Bloomberg
Apple escalates Samsung battle, files ITC complaint - Reuters
Apple Files ITC Complaint Against Samsung - WSJ.com
Apple's ITC complaint against Samsung: 5 technical and 2 design patents against 6 smartphones and 2 tablets - FOSSPatent
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三国大洋(スタッフライター)

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