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新たな火種か - 米インターデジタルの携帯通信関連特許にグーグル、アップルなどが関心

2011.07.21

先ごろ話題を呼んだノーテル(Nortel)の特許売却に続いて、携帯通信技術関連の特許をめぐる争いで新たな火種が生じる可能性がでてきた。

米国時間19日に、インターデジタル(InterDigital)という米国企業が、自社の売却もしくは自社が持つ特許の売却を含む新たな戦略オプションを検討していることを明らかにしたとReutersが報道。これを受ける形で、Wall Street Journal(WSJ)は20日に、グーグル(Google)がインターデジタルとの間で、同社の買収をめぐる予備交渉を行ったと報じ、またBloombergでもインターデジタル(の特許)の獲得にグーグルやアップル(Apple)が関心を示しているとの情報筋の話を伝えている。

WSJによれば、インターデジタルは無線データ通信やノイズキャンセリング関連などあわせて約8800件の特許を取得済みで、ほかに約1万件の特許を申請中という。いっぽうBloombergではインターデジタルの特許保有件数を約1300件としている。

携帯通信技術関連の特許に関しては、先月末に実施されたノーテルの特許売却オークションで、同社の持つ約6000件の特許をめぐって、アップル(Apple)やグーグル(Google)など多数のIT業界大手各社が入札に参加、最終的な落札額も45億ドルまで高騰して大きな話題を呼んだ。またアップルは、サムスン(Samsung)、HTC、モトローラ(Motorola Mobility)というAndroid陣営の端末メーカー大手3社をそれぞれ相手取り、特許侵害をめぐる訴訟を展開している。さらにグーグルのエリック・シュミット(Eric Schmidt)会長は今週、アップルのこうした動きを批判する発言を行っている。

こうした争いの原因のひとつとされているのが、Android OSに関するグーグルの特許面の弱さで、同社ではこの弱点を補強するためにノーテルの知財オークションに参加。事前に「stalking horse bidder」に指名されるなど有力な落札候補と見られていた同社だが、アップル、マイクロソフト(Microsoft)、エリクソンらのグループとの入札合戦で敗北を喫する結果に終わった。WSJでは、ノーテルのオークションでのこの敗北が、インターデジタル買収を目指す動きにつながっているという。

なお、インターデジタルではこれまで、自社の技術をアップル、エリクソン、ノキア(Nokia)、リサーチ・イン・モーション(RIM)、サムスン、ソニーエリクソン(Sony Ericsson)などの各社にライセンス提供してきた実績があるという。同社では経営戦略上のオプション検討にあたって、エバーコア・パートナーズ(Evercore Partners)ならびにバークレイズ・キャピタル(Barclays Capital)の2社を財務アドバイザーとして契約したことを明らかにしているが、ただしこの動きが何らかの具体的な取引に結びつかない可能性もあるとしている。


【参照情報】
Google in Talks With InterDigital - WSJ.com
Apple, Google Are Said to Be Among Companies Sizing Up InterDigital Offers - Bloomberg
UPDATE 1-InterDigital explores ways to sell patents or company - Reuters
Reports: Google interested in scooping up InterDigital - FierceWireless
ノーテルの知財オークション、アップル、ソニーなどのグループが45億ドルで落札
ノーテル知財オークション、「グーグルが逃した魚はとても大きい」と専門家(編集担当メモ)


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