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オラクル、グーグルの特許裁判 - 審理3日目に、両CEOが証言

2012.04.19

Jave技術に関する知的財産をめぐるオラクル(Oracle)ーグーグル(Google)間の審理が米国時間16日に始まり、グーグルのラリー・ペイジ(Larry Page)CEOおよびオラクルのラリー・エリソン(Larry Ellision)CEOがカリフォルニアの法廷で証言を行った。

オラクルは、Java技術を開発したサン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)の買収を通じて、2010年にJavaに関する知的財産権を取得。同年8月、同技術に関する著作権および特許権の侵害を理由に、グーグルを相手取って訴訟を起こしていた。

17日の審理で、グーグル側の弁護士は、オラクルは知的財産の保護に努めているのではなく、自社でJavaを使用した携帯電話を開発できなかったためにAndroidの成功の分け前を得ようとしていると主張。同弁護士による尋問に対し、エリソンCEOは、訴訟を起こす前年に携帯電話メーカーのリサーチ・イン・モーション(Research In Motion)やパーム(Palm)の買収を検討したこと、そして訴訟5か月前にグーグルのエリック・シュミット(Eric Schmidt)会長を自宅に招き、スマートフォンの共同開発プロジェクトを持ちかけたことを認めた。これらの試みはいずれも、実現せずに終わっている。

また、Java言語はオープンソースであり、無料で自由に使えるとするグーグル側の主張に対し、エリソンCEOは、「オープンソースであれば何をしてもよいわけではない」と述べ、ライセンス契約が必要であるとの考えを示した。また同氏は、グーグルの不適切なJava技術利用によって、同言語に「複数の方言が生まれてしまう」と主張、業界で標準的に使用されているJava言語とAndroidに互換性を持たせるようペイジCEOおよびシュミット会長に要請したが、不成功に終わったとしている。

一方、オラクル側の弁護士は、ペイジCEOがライセンス料支払いの必要性を認識していたと主張。18日に行われた同氏への尋問で、グーグル社員がAndroid部門を率いるアンディ・ルービン(Andy Rubin)氏に宛てた電子メールを、その証拠として提示した。このメール文中で、同社員は、Javaに代えてAndroidで使用できる技術を探すよう、ペイジCEOおよびサーゲイ・ブリン(Sergey Brin)共同創業者から指示されたが、よい代替技術はないと述べている。また同社員は、Javaのライセンス提供を受けることを勧めている。このメールに対し、ペイジCEOは、日々多くの社員と接触があることに触れ、特に記憶には残っていないと回答している。

ペイジCEOの証言は、17日にもビデオをつかって行われた。この日の法廷で、オラクル側の弁護士は、2005年に作成されたミーティング・メモの中で、グーグルの役員が、サン・マイクロシステムズからライセンス提供を受ける必要があるとする記述を残している点を追及。これに対しペイジCEOは、グーグル役員による同記載は、自分自身の見解とは異なると述べている。

オラクルはグーグルに対し、APIに関する37件の著作権および2件の特許権の侵害を理由に、11億6000万ドルの賠償金を要求している。これに対しグーグルは、Java言語は著作権保護の対象外であるとの見解を示しており、2件の特許権侵害による損害額の見積もりに等しい280万ドルという案を提示している。審理はおよそ8週間が予定されており、現在は著作権に関する審理が行われている。


【参照情報】
Oracle's Ellison Weighed Java, RIM Before Suing Google - Bloomberg
Google's Page Says He Can't Recall Java Email - Wall Street Journal
Google, Oracle CEOs Battle in Court - Wall Street Journal
オラクルvsグーグルのJava-Android特許訴訟、いよいよ山場に


平松波央、三国大洋(スタッフライター)

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