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ロンドン電波事情

ロンドン電波事情

感情と事実を分けられない人間を有識者と呼ぶ記事が一流マスコミに載ってしまう日本の未来は暗い

2014.12.29

今年はSTAP細胞問題が日本のみならず海外でも大きな話題になりました。このブログでも海外の反応を記事として取り上げましたが、リケジョかどうか、割烹着を着ていた、ムーミンが好きだ、彼氏がいるかどうか、研究室がピンクだ、という表層的な部分にばかり注力し、小保方女史の「実績」にはあまり注目していなかったマスコミや自称有識者の人々が墓穴を掘る形になった上、自称有識者だけど電波な方々とか、有名ブロガーの方が、この件に関する発言で、知能レベルを全地球に公開してしまうというオマケもありましたが、そういう電波な方々の有償メルマガの購読数は結構多く、書籍も結構売れていたりして、有償メルマガを辞めてしまったイケダハヤトさんなどはさぞや悔しいだろうと思いつつ、要するに世の中はバカの方が多いんだということを再確認できる事件であったわけです。

一晩中泣き明かした30歳若手女性研究者と書く我が国にはゴシップ新聞しかないらしい

STAP細胞会見がえぐり出した日本社会の二極化

さて、年末なのでそろそろ夜叉でもみながら高倉健さんと菅原文太さんの絡みが登場する同人でも読んでマッタリしたいと思っていた所、またこの事件をほじくりかえす記事を発見したわけです。

【STAP問題】厳しい目、寛容さを失う社会を象徴か  騒動の背後に

この件は、世間が厳しいからとか、ネットで炎上してどうとかそういう問題ではなく、ヲタサーの姫が人様の論文とか役所のサイトの文章を丸コピして自分の博士論文に載せてしまって、しかも世紀の発見とか言っていたものも、どうもかなり適当にやっていたということが問題なわけで、明らかに若い女性が虐められてどうとか、そういう問題ではないわけで、これがダチョウ倶楽部みたいなオッサンの研究者だったらもっと叩かれて、ロフトプラスワンに登場するぐらいでは許されない空気になっていたわけですが、要するに何がいいたいかというと、オタサーの姫であることは最強であるということです。

しかし、共同通信様の様なマトモな会社が各方面の女性に嫌がらせをしているとか、書いてることがメチャクチャだという方とか、科学技術には全然関係なくって社会運動かなにかをやっている方々を有識者として取り上げていて、しかもこの件は社会が厳しいから悪いとか書いており、そういうのが一応日本を代表する通信社に載ってしまうというのは、どうなのかというわけです。

科学技術というのはイエスかノー、0か1の世界で、かわいそうとか、女性だからどうとか、若いからどうとか、そういう「感情」とか「印象」が介入する余地がない世界です。

科学技術立国としては、そういう感情や印象が支配する意思決定を極力排して、客観的な証拠や事実により物事が決められる仕組みというのを重視していかないと、これから老人が増える上、資源もない我が国の先行きは相当危ないことになると思うわけです。

しかし、こういう記事とか、今回の事件を見る限り、どうも日本の国力が下がっている理由は、事実を追い求めて努力する真面目だが不細工なオッサンとかキモヲタよりも、ヲタサーの姫とかAO入試に受かる様な口がうまい若い子が有利だという社会の流れが原因なのかなと思ったりする次第です。こんな流れが主流になってしまうなら、暇で暇でしょうがないので勉強ばかりしているインドの秀才とか、銭が儲かるかどうかで物事を決める中国人に負けます。

来年の契約どうなるんだろうと買いだめしておいたペヤングを食べながら涙を流しているポスドクの皆さんとか、旧帝大の博士号があるんだが給料が光通信で携帯を売りさばいていた茶髪の半分以下だとか、日本は世界最高と信じているネトウヨの皆さん的にはかなり怒ってもいいんじゃないかと思うわけですが、どうもエネルギーを発揮する先はそういう方向には行かない様でして、バヤリースの販売終了の方が重要な様です。

ワタクシが好きなのはネーポンの味を改良してくれるキモヲタの技術者であり、オタサーの姫はさっさとマクー空間に行ってくれまいかと思う年末です。


谷本 真由美(たにもと・まゆみ)
NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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