米コムスコア(comScore)が同社最新の調査報告のなかで、米国市場における各モバイルプラットフォームのインストール台数をまとめている。下の各図は、この数字(の変化)を時系列にそって並べ直したもの。
[月別/OS別のユーザー=インストール台数増減 - 米国市場/データ元:comScore]
[米スマートフォン市場のOSシェア推移 - 2009年12月〜2011年6月]
[米携帯電話市場、プラットフォーム別台数推移 - 2009年12月〜2011年6月]
先月(2011年7月)時点の各OSの増減数は、Androidが約290万台増加、iPhoneが約130万台増加となったいっぽう、Blackberryは約53万台減少、そしてWindows(Mobile/Phone)は13万2000代の増加、さらにその他が9万5000台の減少となっている。
過去12ヶ月間の増減をみると、米国市場ではAndroidが2500万台増加、またiPhoneも950万台増加とそれぞれインストールベースを拡大したのに対し、Blackberryは320万台減少、Windowsも160万台減少、その他のプラットフォームも120万台減少した。
なおこの間のスマートフォン新規加入数はあわせて約2900万件だった。
リサーチ・イン・モーション(RIM)のBlackberryは2010年9月まで、ユーザーの増加が続いていたが、逆に同年10月以降は減少が続いている。またWindowsはいまのところ何とか持ち堪えているものの、その市場シェアは5%未満(前月の4.6%に対し現在は4.7%)にとどまっている。
この(モバイル用)Windows OSに比べて、Androidは約7倍、iPhoneは約5倍の市場シェアを(米国で)占めていることになり、マイクロソフトの目の前には山のように巨大なハードルが立ちふさがっていることがわかる。市場アナリストのなかには、Windowsプラットフォームがいずれ米国市場で最大のモバイルプラットフォームになると予想する者もいるが、本当にそうなるためにはマイクロソフトはいまより12倍もWindowsのシェアを拡大しなくてはならず、しかも今でさえこれほどの開きがあるWindowsと2大OSとの差は今後さらに大きくなると思われる。
この12対1というオッズは、マイクロソフトにとってかなり厳しいものだろう。
(執筆:Horace Dediu / 抄訳:三国大洋)
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