スペースX、グーグルとフィデリティから10億ドルを調達 - 衛星通信網の構築計画に
2015.01.21
Updated by WirelessWire News編集部 on January 21, 2015, 12:55 pm JST
2015.01.21
Updated by WirelessWire News編集部 on January 21, 2015, 12:55 pm JST
イーロン・マスク(Elon Musk)氏率いる民間宇宙船開発のスペースX(Space X)が、グーグル(Google)および大手投資ファンドのフィデリティ(Fidelity)から、あわせて10億ドルの資金を調達したと複数の媒体が報じている。
マスク氏は先頃、スペースXで100億ドル規模の資金を投じて低軌道衛星を利用した高速インターネット通信網の構築を計画していることを明らかにしていた。また、この計画に関し、グーグル(Google)が多額の投資を検討しているとする情報筋の話も報じられていた。
各媒体の報道によれば、グーグルとフィデリティはこの出資の見返りとしてスペースX株式10%弱を受け取ることとなるという。なお、スペースXはこれまで、ファウンダーズ・ファンド(Founders Fund)やドレイパー・フィッシャー・ジャーベトソン(Draper Fisher Jurvetson)、ヴェイラー・エクイティ・パートナーズ(Valor Equity Partners)、カプリコーン(Capricorn)などのVCから2億4550万ドルを調達していた。
マスク氏は、この衛生通信網構築計画について、地球の軌道上(高度750マイル付近)に数百機程度の人口衛星を打ち上げ、これを利用して高速なインターネット接続サービスをネット接続環境がまだ整備されていない地域の人々に提供するものになるなどと説明し、対象と想定される人口については約30億人超という数字を示していた。またこの計画が実現された場合、現在の光ファイバー網並みの通信速度を持つネット接続サービスを過疎地などにも提要できるようなるとされ、「宇宙空間なら光のスピードはファイバー経由の場合に比べて40%程度速くなる」といった説明も行われていた。
なお、グーグルでは、今回のスペースXへの投資のほかにも、気球を利用したインターネット接続サービスの実験プロジェクト「Project Loon」を進めているほか、人工衛星を利用したインターネット接続サービスについても独自の計画を進めていると伝えられている。
【参照情報】
・SpaceX confirms $1 billion funding round with Google - The Verge
・SpaceX raises $1 billion from Google, Fidelity - GigaOM
・SpaceX Raises $1 Billion In New Funding From Google And Fidelity - TechCrunch
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