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EU加盟各国、域内でのローミング料金撤廃時期の先送りで合意 - 欧州議会と対決の構え

2015.03.09

Updated by WirelessWire News編集部 on March 9, 2015, 14:17 pm UTC

EU加盟各国の閣僚で構成する欧州連合理事会(Council of the European Union)が、EU域内での携帯通信のローミング料金や「ネット中立性」に関する新たな提案に変更を加えることで合意。ローミング料金撤廃や厳格なネットワーク中立性のルール導入を目指す欧州議会、欧州委員会などと衝突する可能性が浮上しているという。

これらの問題では昨年、欧州議会がEU域内での携帯通信ローミング料金の撤廃やネット・トラフィックの公平な扱いをISP事業者に義務づける「ネット中立性」の新ルールを定めた提案を採択していた。それに対し、EU理事会は、現地時間4日にベルギーのブリュッセルで行った会合で、2015年末までとされていたローミング料金撤廃を少なくとも2018年まで延期することや、ISP事業者が一部のインターネットサービスに対して高速データ配信を保証する見返りとして追加料金を徴収することを可能にするといった変更を加えることで合意したという。

この話題を伝えたWSJでは、テレフォニカ(Telefonica)やボーダフォン(Vodafone)をはじめとする大手通信事業者の間から、データトラフィックの差別的扱いを禁じたネットワーク中立性のルールに対する批判の声が上がっていたとしている。またEU理事会の合意を歓迎し、「ネットワーク中立性に関する行きすぎた規制に反対する」とするGSM Associationの声明も紹介されている。

WSJではローミング料金撤廃による経済効果について、年間1100億ユーロ(約1230億ドル)とする欧州委員会の試算を紹介。またBBCでは、現行のローミング料金について、「データダウンロード:20セント/MB」「通話料(発信):19セント/分」「ショートメッセージ:6セント/通」といった最高額の例を挙げている。

またBBCでは、今回の合意について「得をするのは各国の大手通信事業者だけ」などと批判する欧州議会ALDE(Alliance of Liberals and Democrats)派の声明も紹介されている。

【参照情報】
EU delays end to mobile phone roaming charges - BBC
EU to Leave Mobile Roaming Charges in Place Until 2018 - WSJ
Let roaming fees hang around for a while longer, EU countries say - GigaOM

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