アマゾン、カナダで無人機配送プロジェクトの実験(The Guardian報道)
2015.03.31
Updated by WirelessWire News編集部 on March 31, 2015, 20:50 pm JST
2015.03.31
Updated by WirelessWire News編集部 on March 31, 2015, 20:50 pm JST
アマゾン(Amazon)が進めているとされるドローン(無人機)による商品配送プロジェクト「Prime Air」について、同社がドローンを使用したテストの舞台を米国からカナダに切り替えたとする話をThe Guardianが報じている。
The Guardianによると、アマゾンは米国と国境を接するカナダのブリティッシュコロンビア州内でドローンの屋外テストを開始しており、この実験を通じて障害物を避けるセンサー技術や本部との通信が切れたときにコントロールを保つ技術、風などの悪天候中で安定を維持する技術などをテストしているという。
アマゾンではこれまで、これまでシアトルにある同社の研究所内でドローンのテスト飛行を行っていた。屋外テストについては米連邦航空局(Federal Aviation Administration、FAA)の許可が下りず、アマゾンはFAAに対して、テストの舞台を米国外に移すことを示唆していた。
The Guardianによると、アマゾンは上空200フィート(約61m)〜500フィート(約152m)の空間を使って、重量55ポンド(約25kg)以下のドローンを飛ばしたい考え。また、また同社の注文のうち86%を占める5ポンド(約2.3kg)以下の荷物を時速80km程度で運べるドローンを10マイル(16キロメートル)の範囲に飛ばすことも目指しているという。
アマゾンが屋外でのドローンの飛行実験の場を米国外に求めた背景には、この分野を管轄するFAAとの温度差があるとみられる。FAAは今年に入って、ドローンの商用利用に関する新たなルール案を公開していたが、たとえば飛行範囲を人間の視界に入る範囲内に限るなどさまざまな条件を課していた。また3月半ばには、FAAがアマゾンに対して屋外での飛行実験をみとめる許可を与えたことが報じられていたが、これに対してアマゾンからは「FAAの審査に時間がかかりすぎ、申請したドローンはもはや型遅れになってしまった」などとするコメントが出されてもいた。
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