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TONE、安心・安全の機能を高めた新サービス、LTE対応の新端末「m15」も

2015.11.17

Updated by Naohisa Iwamoto on November 17, 2015, 18:45 pm JST

CCCとフリービットの合弁会社でモバイル通信サービスを提供するトーンモバイルは2015年11月17日、同社が提供するスマートフォンサービス「TONE」のサービスアップデートと、新端末の提供を発表した。トーンモバイルでは、「世界一安心・安全なスマートフォンサービスの提供を目指す」をコーポレートスローガンに設定し、シンプルでわかりやすいサービスと端末を提供する。

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発表会に登壇したトーンモバイル代表取締役社長 CEOの石田宏樹氏は、「映画のバック・トゥ・ザ・フューチャーの30年後の未来が今年。30年前の未来予測のうち、かなりのものが実現されたほか、タイムマシンのようにもう一歩のものもある。しかし、予測すらされていなかったのが、スマートフォンだ。手の中にスーパーコンピューターがある世界は、30年前には想像もつかなかった。トーンモバイルでは、この小さなスーパーコンピューターのサービスをいかに安くシンプルに提供するかに挑戦していく」と語った。スマートフォンは電話の延長線上にあるものではなく、コンピューターの進化の形であるという持論も展開し、スマートフォンは「CaaS」(サービスとしてのコンピューター)という言葉も飛び出した。

そうした状況を踏まえて、トーンモバイルでは「すべてのヒトに安心品質」のサービスを提供するという。新端末「TONE m15」と、アップデートするサービスの双方が連携して、快適性や安心感を強調するものだ。

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新端末と組み合わせて利用できる新サービスでは、LTEへの対応が第一に挙げられる。容量無制限のサービスと500~600kbpsの通信速度制限は継続するものの、LTEの低遅延性の効果で「3割から4割の体感性能アップを実現した」(石田氏)。また、高速チケット(1GB当たり300円)を購入することで、LTEのフルの速度を利用できるようになるという。IP電話サービスも低遅延のLTE化により快適性が向上する。IP電話はWi-Fi接続時でもLTE/3Gで接続する新技術により、安定した通話を実現したという。

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安心感を高めるセキュリティ関連のサービスも盛り沢山だ。端末が紛失したようなときに利用できる「TONEを探す」サービスを標準で備えた。WebブラウザーからTONE端末の位置を見つけられるだけでなく、アラームを鳴らすことや、ロック、消去なども可能。「消去するときは、SDカードの中のデータも消去できる。さらに、消去する前に必要なデータをクラウドに取り出す機能も用意した」(石田氏)。特定のエリアに出入りしたことを管理者に知らせる「ジオフェンス」、歩数や活動量、心拍数などのデータを記録する「ライフログ」といった機能も備える。家族間で端末を遠隔操作してサポートできる「家族サポート」、TONE m15に新しく装備したNFCを利用して、製品購入時のボックスに端末を置くと、不具合を自動修復する「置くだけサポート」など、サポート面での機能も充実させた。

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新端末となるTONE m15は、5.5インチ(1280×720ドット)のディスプレイを搭載した。従来のTONE(m14)と比べて、解像度(従来は960×540ドット)が向上したほか、重さは189gから165gへ、厚さは9.5mmから8,5mmへと薄型軽量化を果たした。バッテリー容量も2500mAhから3000mAhへと大容量化し、LTE対応によるバッテリーの持ちの問題に対処したという。カメラは前面が500万画素、背面が1300万画素で、1080p動画の撮影にも対応する。OSはAndroid 5.1。

サービスを拡充しても、サービスの料金は月額1000円で変更なし。端末は新端末のm15の場合に2万9800円で、従来のm14の2万4000円よりも若干の値上がりとなった。一方、m14は1万9800円に値下げして入手しやすくした。m15の販売は、2015年11月17日からオンラインストアと二子玉川 蔦屋家電で先行し、翌18日に代官山蔦屋書店で、19日からは全国のTONE取り扱いのTSUTAYA12店舗、TONE直営店2店舗で実施する。今後、TSUTAYAのフランチャイズ店での提供も開始し、販売ネットワークも拡大していく計画だ。

【報道発表資料】
トーンモバイル、目指すのは「世界一安心・安全」なスマートフォン、「すべてのヒトに安心品質」を実現した全サービスメジャーアップデート、LTE対応した最新端末TONE(m15) も登場

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。