初期投資3000万円でL2接続型MVNO事業参入を可能に レンジャーシステムズがサブスクリプション型プラットフォームを提供開始
2016.01.15
Updated by Asako Itagaki on January 15, 2016, 06:30 am JST
2016.01.15
Updated by Asako Itagaki on January 15, 2016, 06:30 am JST
MVNO構築事業者のレンジャーシステムズは、従来の10分の1程度の構築費用と3ヶ月程度のリードタイムでL2接続型MVNOサービスの開始を可能にする「レイヤ2接続型MVNOプラットフォームサービス わくわくモビリティ」(以下わくわくモビリティ)の提供を開始する。
レンジャーシステムズがMNOとの接続に必要な設備を各事業者に専有で貸し出す。回線帯域についてはMVNEから調達する。これにより、初期投資3,000万円・リードタイム3ヶ月程度での参入が可能となる。月額料金についても利用者数に応じたサブスクリプションモデルを採用する。SIM再販モデルに加えて、M2M市場向けには低コストで柔軟な運用が可能なモデルも用意した。
▼わくわくモビリティの概要(レンジャーシステムズ「わくわくモビリティ」サービスサイトより)
事業者が自社でMNO設備を持ちL2接続する場合、従来のL2接続では初期投資に数億円、リードタイムが12ヶ月程度かかっていたのに比べると、およそ10分の1の初期投資と4分の1程度のリードタイムでの事業参入が可能となる。ユーザー数が一定規模に達した後に自社内に設備一式を移設することもできる。
これからのMVNOサービスは課金プランの自由設計やコンテンツ・アプリとの連動など多様なサービスが求められている。しかしそのために必要なL2接続実現にあたっては、リードタイムが長く意思決定が難しいことに加えて、初期投資が高く、損益分岐点はおよそ20万契約程度ともされており、参入障壁となっていた(参考記事)。本サービスを利用することで、事業者はサービスをスモールスタートすることができ、多様な事業者の参入が期待できる。
会員管理、SIM開通・発送、カスタマーサポート、コンテンツサービス、動画配信等、MVNO事業に必要なサービスについてもワンストップでの提供も準備中。今後1年間に15社、3年後には50社への導入を予定する。
【報道発表資料】
・MVNO事業参入を従来の1/10の初期投資と3ヶ月の構築期間で実現する『レイヤ2接続型MVNOプラットフォームサービス わくわくモビリティ』の提供を開始
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。