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グーグル傘下の英ディープマインド(DeepMind)が開発した人口知能(AI)ソフトウェアが、囲碁で人間のチャンピオンを打ち負かすことに成功したことが米国時間27日に明らかにした。

この話題を採り上げたThe Guardianなどによると、囲碁は一手あたりの選択肢が多く、莫大な量の計算を必要とするため、AIにとってはチェスなどよりもさらに困難なゲームと考えられていた。また囲碁を打つAIのなかでは「Crazy Stone」というAIがこれまでもっとも進んだものとされていたが、同技術を開発したレミ・コウロム(Remi Coulom)氏という人物は2014年に、囲碁のAIがトップクラスの人間のプレイヤーにハンデなしで勝つにはもう10年は必要と予想していたという。

ディープマインドが新たに開発したAI技術「Alpha Go」は、昨年10月に同社本社でファン・フイ(Fan Hui)氏と対戦し、5戦全勝したという。The Guardian記事にはフイ氏について、過去に3度欧州の囲碁チャンピオンに輝いた人物との説明がある。

ニューラルネットワーク(いわゆる「ディープラーニング」)技術を応用したAlpha Goでは、碁盤上の状況を評価する「value netowrks」というプロセスと、個々の手を評価する「policy netoworks」というプロセスを並行して動いており、一手ごとに計算処理を行わなくても最適な打ち手を見つけ出せるという。

なお、フェイスブック(Facebook)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏は先ごろ、同社でも「Darkforest」という囲碁を打つAIの開発を進めていることを明かしていたという。

【参照情報】
AlphaGo: Mastering the ancient game of Go with Machine Learning - Google Research
Google AI computer beats human champion of complex Go boardgame - The Guardian
Google's neural nets are mastering one of the most complex games in the world - The Verge
Google Just Beat Facebook in Race to Artificial Intelligence Milestone - Gizmodo

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