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NTTグループ(日本電信電話株式会社およびその子会社・関連会社)は2016年6月24日、サッカー専用スタジアム「NACK5スタジアム大宮」で 観戦中もスマホやタブレットでストレスなくインターネット接続が可能な“高密度Wi-Fiサービス「ARDIJA FREE Wi-Fi(アルディージャ フリー ワイファイ)」”を提供開始することを発表した。

これはNTTグループの提案する「スマートスタジアム」サービスの国内初事例の第一弾サービスであり、2016年度中に同スタジアム内にて順次サービスを拡張していく予定。

2016年7月2日(土)の明治安田生命J1リーグ 2ndステージ開幕戦となる「大宮アルディージャ対名古屋グランパス戦」で提供開始する。両チームの熱いプレイを観戦しながらストレスなく選手の情報を得たり、SNSで感想をシェアしたりできる。

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スタジアムで一番重要なのはWi-Fi

大規模イベントでのストレスのない通信環境の整備や、若年層のWi-Fi利用ニーズの高まりを受けて、多くのイベント会場やスタジアムでは、Wi-Fi導入の検討が活発化してきている。

試合中でも休憩時間でもSNSに写真や動画を投稿する人が多い。特にすぐに速度制限になってしまう若者にとっては高速なWi-Fiは必需品だ。混雑した駅でよく起きる「Wi-Fiなのに遅い」という現象は最悪だ。数万人規模で人が集まるスタジアムでは、それらの人が一斉にWi-Fiにアクセスしてもイライラしない速度が必要だ。

「NACK5スタジアム大宮」では、「スマートスタジアム化」の第一弾として、 NTTグループの経験と技術により、スタジアム全面に高密度でWi-Fiアクセスポイントを設置する。 スマホやタブレットからのインターネット接続のストレスを軽減することができるそうだ。

とにかく試合が始まったら試合に集中してしまうからネットにアクセスしたりしないかもしれないが、試合前、休憩中、試合後はとにかく誰もがスマホを触ってネットにアクセスしている。周辺情報などのコンテンツよりもネットアクセス時のイライラがないことこそが「スマートスタジアム」の理想ではないだろうか。

Jリーグファン垂涎、スタジアムだけの特別コンテンツを提供!

サービス第一弾では「ARDIJA FREE Wi-Fi」を通じてVOD(ビデオオンデマンド)サービスを提供する。JリーグオフィシャルブロードキャスティングパートナーであるスカパーJSATの協力によるスカパー!オンデマンド上の各種コンテンツのほか、テレビ埼玉の大宮アルディージャ応援番組『Ole! アルディージャ』の再放送番組などを視聴することが可能となるファン垂涎の観戦環境が整う(Jリーグオンデマンドアプリのインストール及びスカパー!オンデマンドの無料会員登録が必要)。

さらに「ARDIJA FREE Wi-Fi」を通して、大宮駅周辺のおすすめグルメの店舗紹介やお得なクーポン情報を配信する。

NTTグループが世界で提供してきた「スポーツ×ICT」ノウハウを日本で本格投入

スポーツマーケティングが先行する欧米のビッククラブ、 有名チームのホームスタジアムでは観戦環境の整備に積極的な通信テクノロジーの導入が行われている。

NTTグループでは、これまでツール・ド・フランス(自転車競技)、インディ500(自動車競技)、ジ・オープン(ゴルフ)など世界のトップスポーツで挑戦してきた通信テクノロジーのノウハウと、 NTT研究所の最先端技術を大宮アルディージャのホームスタジアムであるNACK5スタジアム大宮に導入し、新たな観戦体験をつくりだす「スマートスタジアム」の実現にチャレンジしていく。

【参考動画】NTTグループの「スマートスタジアム」

NTTグループ「スマートスタジアム」サービス・コンセプト

NTTグループが目指す「スマートスタジアム」の姿は以下の通りだ。

『インターネットに快適につながるスタジアムをスタートポイントに、通信テクノロジーを利活用した「ヒト・モノ・コト」が相互につながる仕組みやスタジアム内で楽しめるコンテンツとサービスを通じてサッカー観戦に来た人々の興味の対象がスタジアム周辺地域やコミュニティにひろがるきっかけを提供すること。さらに通信テクノロジーを通してチームや選手、試合の魅力を発信していくことで、新たなファン層を開拓してスタジアムへの来場を促し、地域とつながるスポーツ産業の発展に貢献していくこと』

今後も 「スマートスタジアム」の完成に向け2016年中の第二弾、第三弾のサービス開始をNTTでは予定しているとのこと。次回は全国規模の「夏の甲子園高校野球」で実現してほしい。数万人規模で人が集まる場所で、とにかく高速での通信を提供してくれると嬉しい。

【参照情報】
新たな感動と体験を ~NACK5スタジアム大宮から始まる新たなストーリー~ NTTグループによる「スマートスタジアム」サービス 第一弾

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。