インテル、AI関連処理に最適化した次世代プロセッサを来年投入へ
2016.08.18
Updated by WirelessWire News編集部 on August 18, 2016, 13:21 pm JST
2016.08.18
Updated by WirelessWire News編集部 on August 18, 2016, 13:21 pm JST
インテル(Intel)がAI(人工知能)関連の計算処理に最適化した「 Xeon Phi」のアップデート版を来年にも投入する計画を米国時間17日に明らかにした。AI向けチップ分野で先行するエヌビディア(Nvidia)への対抗策とされている。
ZDNetなどの報道によると、この新しいプロセッサ(開発コード名「Knights Mill」)は同社のサーバ用プロセッサ「Xeon Phi」をベースに、マシンラーニング関連の計算処理に最適化されたものになるという。また2017年中のリリースを前提に、中国のバイドゥ(Baidu)が自社のデータセンター向けサーバーに同プロセッサを採用することをすでに決めており、同プロセッサを使って言語認識関連のデータ処理を行う予定であることも明らかにされたという。
ディープラーニング関連の計算処理用としてはいまのところ並行処理の得意なエヌビディア(Nvidia)製GPUが主流となっている。またAIを利用したサービスなどの増加に伴い、それらがクラウド経由で提供される例も目立ってきていることから、今後はデータセンターでのエヌビディア製チップの採用がさらに進む可能性もある。
PC向けプロセッサ市場が縮小するなか、データセンター用サーバーに使われるプロセッサはインテルにとってとくに重要な事業となっている。ZDNetによると、今回の発表のなかでダイアン・ブライアント(Diane Bryant)氏というインテル幹部は「マシンラーニング関連の計算処理の97%がインテル製プロセッサを搭載したサーバーで行われているいっぽう、昨年にはサーバー全体の7%しかマシンラーニング関連で使われていなかった」などとして、この分野の伸びしろの大きさをアピールしていたという。
なお、インテルでは先ごろ、ナーヴァナ・システムズ(Nervana Systems)というAI関連ベンチャーを買収したことも報じられており、この買収でもAI関連の計算処理に関わる最適化が狙いとされていた。
【参照情報】
・Intel Unveils Plans for Artificial-Intelligence Chips - WSJ
・Intel previews its next processor geared for machine learning - ZDNet
・Intel unveils next-generation Xeon Phi chips for A.I. - VentureBeat
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