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[2016年第37週]ドローン活用が進展、新型iPhone発表、LINE通信が無料のLINEモバイル発進
2016.09.14
Updated by Naohisa Iwamoto on September 14, 2016, 13:28 pm JST
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2016.09.14
Updated by Naohisa Iwamoto on September 14, 2016, 13:28 pm JST
ドローンやIoTといった新領域のソリューションや活用への取り組みが一層進んでいる。NTTドコモはドローンに搭載した携帯電話の通信実験を開始、東芝とアルパインはドローンによる巡視点検サービスで提携した。IoTでは日本マイクロソフトが家電IoTに、ビッグローブがIoTによるリモート監視のソリューションに参入する。毎年恒例のiPhone新製品の発表があったほか、LINEがMVNO事業に参入するニュースもあった。
NTTドコモは、携帯電話を搭載したドローンによる実証実験を開始した。上空での通信品質の確認や、地上の携帯電話ネットワークへの影響などの検証を行う。実証実験は、総務省から2016年9月6日に、神奈川県横須賀市における「無人航空機における携帯電話の利用に係る実用化試験局の免許」を取得したことを受けて実施する(関連記事:ドコモ、ドローンによる上空の携帯電話利用で通信品質などを実証)。
東芝とアルパインは、産業用ドローンによる電力インフラの巡視点検サービス分野で提携する。
東芝の画像処理技術、IoT技術とアルパインの地図情報連携技術や車載システムインテグレーション技術で、ドローンによる電力インフラ事業者向け巡視点検システムを構築する。2017年度中の実用化を目指す(関連記事:東芝とアルパイン、ドローンによる電力インフラ巡視・点検システムで提携)。
アクアと日本マイクロソフトが、家電とクラウドを組み合わせた家電IoTサービス開発で協業する。両社は、日本国内での同事業の協業について基本合意をしたと発表した。第一弾として、業務用コインランドリー機器のIoT化を促進する。コインランドリーのオーナーの負担はなく、クラウドによるIoTサービスを利用できるようになる(関連記事:ランドリーなど家電IoTサービス開発で協業、アクアと日本マイクロソフト)。
オプティムは、所有する特許技術群を利用することで、IoTデバイスを時空間で管理する概念「Zone Management」の中で、Zone(時空間を論理区画と定義した概念)を判定して最適なコンテンツを端末が取得する基本特許技術を新たに権利化した。ショッピングモールや観光地などの「Zone」内の公衆Wi-Fiスポットに接続した際に、自動的に施設情報やクーポン、その際に必要なサービスなどを配信する技術で、同社はこの基本特許を活用した新たな領域でのビジネス展開する(関連記事:IoTデバイスを時空間で管理する概念「Zone Management」にて、新たな基本特許技術を権利化)。
アップル(Apple)が米国時間7日、同社の最新スマートフォン「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」を発表した。両端末は、アップル最新の「A10」フュージョンプロセッサを搭載、バッテリーの駆動時間も「7」では前モデル比で2時間、「7 Plus」では同1時間、延びたという。
耐水・防塵機能の搭載、ヘッドフォンジャックの廃止、FeliCa搭載によるおサイフケータイへの対応など、様々な改良が加えられている(関連記事:アップル、「iPhone7」「iPhone 7 Plus」発表 − FeliCa対応、耐水・防塵機能、デュアルカメラなどを新規追加)。
国内では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクがそれぞれ「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」の取り扱いを開始、9月16日に発売することをアナウンスしている(報道発表資料:NTTドコモ、9月16日からiPhone 7、iPhone 7 Plusを日本で発売、au、「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」を9月16日より発売、「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」「Apple Watch Series 2」「Apple Watch Series 1」「iPad」に関するお知らせ(ソフトバンク))。
キャリアのデータ通信料金のプランに新しい潮流が生まれることになりそうだ。ソフトバンクは、月額6000円で月間20GBの高速データ通信が可能になるなどこれまでよりも低料金に設定した「ギガモンスター」の提供を発表した。ギガモンスターでは、月額6000円の「データ定額 20GB」と、月額8000円の「データ定額 30GB」の2種類を用意する。
また最新技術を活用する「5G Project」の第一弾として「Massive MIMO」の商用サービス提供も発表した。Massive MIMOの商用サービスは世界で初めてという(関連記事:)。
KDDIはソフトバンクのギガモンスターの発表を受けて、大容量データ定額サービス「スーパーデジラ」を発表した。ソフトバンクと大筋は同様で、月間20GBまでの「データ定額20」(月額6000円)、同30GBまでの「データ定額30」(月額8000円) を提供する(関連記事:「スーパーデジラ」新登場! 大容量データ定額サービス「データ定額20」、「データ定額30」を追加)。
LINEと、同社の子会社であるLINEモバイルは、MVNO事業「LINEモバイル」の提供を開始する。NTTドコモの回線を利用し、NTTコミュニケーションズのMVNEにより、モバイルサービスを提供するもの。
料金プランは、「LINE」のトークやタイムライン投稿・閲覧(画像・動画の投稿・閲覧含む)、無料通話がカウントフリーになる「LINEフリー」(月額500円から)と、LINEに加えて「Twitter」「Facebook」の閲覧・投稿(画像・動画の閲覧・投稿含む)もカウントフリーになる「コミュニケーションフリー」(同1100円から)の2種類を用意した(関連記事:LINEモバイル始動、LINEなどの「カウントフリー」を標準提供、月額500円から提供)。
ビッグローブは、同社の提供する高速モバイル通信サービス「BIGLOBE SIM」が、トラストの屋外建設現場のNETIS登録防犯システム「タイガード」に採用されたことをアナウンスした。「タイガード」はこれまで国立競技場の解体現場など、屋外の建築現場を中心に使われてきた。BIGLOBEとトラストは、今後共同でビニールハウスやメガソーラー施設、物流倉庫など利用領域を拡大し、BIGLOBEはIoTを活用したリモート監視システムの販売を開始する(関連記事:トラスト社が建築現場防犯システムにBIGLOBE SIMを採用〜国立競技場の解体現場で無人ゲートに設置、IoTリモート監視で防犯対策に貢献〜)。
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