研究プロジェクトは国民の税金によって成り立っているが、しかし高井によれば、科学者は社会的利益を目指しているのではなく「新しいことを知りたい」という自己欲求に突き動かされて研究を行うのだという。すなわち本来的には、科学は社会にとってみれば善でも悪でもない。しかし科学の素晴らしい点は、研究によって明らかになった自然の真実に思いを馳せたとき、人間の悩みの小ささに気付かせてくれることにある。高井はそうした真実を見つけたい、また真実を探求する姿によって人を勇気づけたいと考えている。
SCHOLAR.professor「新事業を創造するためのメソドロジー (手法) を学ぼう」理工系一流研究者から学ぶ、価値創造プロセスを革新するための講義とディスカッション
http://scholar.tokyo/
第7回 2015年7月13日(月)19:30~22:00
地球生物学者 高井 研
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国立研究開発法人 海洋研究開発機構 深海・地殻内生物圏研究分野 分野長
超好熱菌の微生物学、極限環境の微生物生態学、深海・地殻内生命圏における地球微生物学を経て、現在は地球における生命の起源・初期進化における地球微生物学および太陽系内地球外生命探査にむけた宇宙生物学を探求。
著書に『生命はなぜ生まれたのかー地球生物の起源の謎に迫るー』(幻冬舎)、『NHKサイエンスZERO 深海で生命の起源を探る』(NHK出版)、『微生物ハンター 深海を行く』(イーストプレス)など。
National Geographic日本版webにて連載『青春を深海に賭けて』:
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20110518/270393/