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行動パターンを学習してアラートを出す子供の位置情報追跡タグ

2017.03.15

Updated by WirelessWire News編集部 on March 15, 2017, 16:12 pm JST

Wakidスマートウォッチは、スペインのMyWiGo社(2013年設立)の子供向けスマートウォッチで価格は80ユーロ(約9,800円)。主な市場がヨーロッパ、アフリカ、中南米なので日本では知られていないが、2015年からスマートフォンを16カ国で販売している会社の製品だ。昨年発売されたWakidは、子供がどこにいるのか親がいつでも知ることができ、子供と通信することのできる子供用腕時計型の通信機器。

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学校への往復や近所の公園くらいしか行く場所がなく、ほとんど時間を親と過ごしていた小さな子供達も、8歳から10歳くらいになると行動範囲が広がる。特に自転車に乗るようになると、どこへ行ってしまうか分からない。Wakidをした子供が、親の設定したゾーンを離れると、親にアラートが送られる。親はGPSの位置情報を確認することができ、音声や文字のチャットで子供と話すことができる。SOSボタンを押すと予め登録しておいたところに電話をかけることもできる。アラーム機能やちょっとしたゲームもある。ゲームを組み込むことは、子供達にWakidの装着を促すために必要なことなのだろう。スタンバイモードなら電池は7日もつ。今年の中盤には中南米にも販売展開する予定。

アメリカには別のGPSトラッカーがある。Jiobitだ。昨今話題のフィットネス・トラッカーは、歩数や階段の昇り降りなどの運動を記録(トラッキング)するトラッカーだが、Jiobitは、これを身につけた子供のいる場所を追跡(トラッキング)するトラッカー。最近、忘れ物の防止のために、持ち物に小さなタグをつけておいて、失くしたときに場所が分かるスマートタグがいろいろ出てきているが、Jiobitは子供に”取り付ける”ためのスマートタグといえるだろう。こちらのバッテリーは約30日もち、Bluetooth、Wi-Fiに加えて、セルラーネットワークとGPSに、センサーも併用して位置情報を正確に計測する。子供向けなので軽くて柔らかい素材が使われていて、防水にもなっている。

位置情報に機械学習を組み合わせて、子供の普段の行動パターンを自己学習する。すると、いつもとは違うルートや場所に行ったことが判別できる。子供の行動領域を親が定めて設定することもできるし、Jiobitが自分で学習して、いつもの行動からの逸脱を自動的に検出することもできるというわけ。逸脱があれば、親や、親が指定した誰かに警告メッセージが送られる。子供の居場所はスマートフォン画面上の地図で確認できる。GPS以外の技術を組み合わせているので、屋外だけでなく、インドアであっても場所が分かる。

さらに、Jiobitは音声認識に対応するため、AmazonのAlexaとの統合も図られている。自宅の居間にEchoがあれば、ドナルド君の親は、Echoに向かって「アレクサ、ドナルドは今、どこにいるの?」と質問するだけで、Echoが音声で居場所を教えてくれるようになる。Jiobitの価格や月額料金は未発表。恐らく本体が130ドルくらい、月額利用料が10ドル程度になると見られている。近々、予約販売が行われる予定だ。シカゴに拠点を置くJiobit社は1月、300万ドルの資金調達を行って本格展開に備えている。

【参照情報】
Wakid Smartwatch
MyWiGo
Jiobit
Location tracking + machine learning = modern parenting

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