画像はイメージです original image: © Nikita - Fotolia.com
KDDIとテラドローン、LTE制御によるドローン運航管理システム開発完了を発表
2017.03.24
Updated by Asako Itagaki on March 24, 2017, 14:59 pm JST
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2017.03.24
Updated by Asako Itagaki on March 24, 2017, 14:59 pm JST
KDDIとテラドローンは、LTEネットワーク経由でドローンの制御を可能にする「4G LTE運航管理システム」の開発完了を発表した。ウェブ経由でドローン本体とLTEネットワークを介した制御が可能になる。各機体・オペレーター (飛行者) の情報管理や、それぞれの飛行に関するフライトログ情報も取得し、ドローン事業運用に必要な情報を包括的に提供する。
ウェブ上からマップを呼び出し、任意の飛行ポイントと各点における高度、ポイント間の飛行携帯を設定することにより、フライトプランを作成できる。飛行時には、設計したフライトプランに基づいた制御命令をLTEネットワークを通してドローンに伝える。
飛行時は、フライトプランに従った自律飛行だけでなく、ドローン飛行中のリアルタイム映像を「ライブビューエリア」で確認しながらの目視による遠隔操縦が可能となる。電波環境についても同システムで把握して弱電界時にはアラートを出し、飛行経路の変更や緊急時の強制帰還にも対応する。また、ドローンで取得する映像や測量データの送り返しの通信についても、本システムからモニタリングと制御が可能となる。
▼フライトプラン作成画面
▼リアルタイムフライト制御画面
フライトプラン作成時に、ドローンの飛行範囲を3次元空間内で定義するジオケージング (仮想上の檻) を設定することで、風雨・機体トラブル等の不測の事態でドローンが設定エリア外に出た場合、自動的にエリア内に戻る。
テラドローン社は、2016年後半より独自のドローン運航管理システム「Terra UTM」の構築・運用を開始しており、業界の世界的リーディングカンパニーであるUNIFLYと連携して国際標準化を推進していく予定。今回のシステム開発では、KDDIの4G LTEネットワークおよび基地局と、「Terra UTM」コアシステムを用いている。
本システムは、2016年12月に発表した「スマートドローンプラットフォーム」の第一次開発にあたる。両社は、2017年4月より、同システムを用いて、インフラ点検等のソリューションを想定した実証実験を実施する。
【報道発表資料】
・KDDI・テラドローン「4G LTE運航管理システム」開発を完了 ~スマートドローンプラットフォーム商用化に向け、着実に前進~
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。