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「おうちの安心」をIoTで見守り、東電EPとソニーモバイルが提供

2017.08.08

Updated by Naohisa Iwamoto on August 8, 2017, 06:25 am JST

スマートホームのソリューションとして、節電などのエネルギーマネジメントと並んで代表的なものに安心・安全の確保がある。そうした安心・安全の分野のサービスとして、東京電力エナジーパートナー(東電EP)とソニーモバイルコミュニケーションズ(ソニーモバイル)は、IoTを活用したスマートホームのサービス提供を開始する。

東電EPが「ソニーモバイルと連携して全国に安心・安全という新しい価値をお届けする」(東電EP 代表取締役社長 川崎敏寛氏)と言うのが、スマートホームサービスの「TEPCOスマートホーム」である。TEPCOスマートホームは、「家が、家族になる」をコンセプトにしたサービスで、IoTなどの技術を生かして家族の安心や快適な居住空間を提供することを目指す。ソニーモバイル 代表取締役社長兼CEO 十時裕樹氏は「東電EPの顧客基盤と技術に、ソニーモバイルが快適さや楽しさを加え、スマートホームの浸透を図る」と語る。

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TEPCOスマートホームの第一弾が、発表した2つの新サービスプランである。1つが東電EPとソニーモバイルとの連携による「おうちの安心プラン」、もう1つが東電EP単独で提供する「遠くても安心プラン」である。

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おうちの安心プランは、ソニーモバイルが開発したスマートホームハブを核として、家族や自宅の状況をスマートフォンなどに知らせるプラン。(1)カバンや鍵に取り付けられるスマートタグを使って、子どもが外出・帰宅したことを通知する、(2)窓やドアにマルチセンサーを取り付けることで、留守中の開閉を検知して通知する、(3)子どもに何かが起きたときにスマートタグのボタンを長押しすることで通知が届く--といった機能を当初は提供する。スマートフォンのアプリの画面を親しみやすいデザインにするほか、IoT機器のセットアップサービスも提供することで、使いやすさを高めた。

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東電EPの川崎氏は「技術開発、商品開発はオープンにし、今後は様々な家庭内の機器を連携できるようにしていきたい」と語る。また、アプリの機能も、在宅中の家族へのメッセージ通知や、家の周囲の便利な情報の提供、音声インタフェースの採用など、進化を続けることで便利さを追求するという。

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遠くても安心プランは、分電盤にエネルギーセンサーを設置することで、家電の使用状況を検知して離れて暮らす契約者に知らせるプラン。都市部で一人暮らしを始めた子どもなどの生活状況を、家電の利用状況をモニターすることで遠隔地から暮らしの状況を知ることができる。いつもと様子が異なる場合には通知をしてくれるほか、心配な場合には実際にスタッフが訪問する訪問確認サービスも用意している。

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サービス対象エリアは、沖縄県・離島を除く全国で、東電EPの電気の提供エリア外も対象となる。電気契約の有無も問わない。サービス料金は、「おうちの安心プラン」の月額利用料が3280円、スマートタグ利用料が1個当たり4320円、「遠くても安心プラン」の月額利用料が2980円。いずれも初期費用として設置作業料が1万8000円、契約事務手数料が3000円かかる。2年間の利用契約により設置作業料が無料になるなど、割引サービスも提供する。

【報道発表資料】
東京電力エナジーパートナーとソニーモバイルスマートホーム分野でIoTを活用したサービスを構築
ご家族の安心をご提供する「TEPCOスマートホーム」始まります

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。