ディープ パケット インスペクションからディープ パケット インテリジェンスへ
2017.08.31
Updated by 特集:トラフィック可視化で変わるネットワークの姿 on August 31, 2017, 10:00 am JST Sponsored by プロセラネットワークス ジャパン
2017.08.31
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プロセラネットワークスはこれまでDPIをコア技術として顧客体験の可視化に取り組んできました。これまではDPIはパケットを可視化するという意味でディープ パケット インスペクションと呼ばれていました。これからは単なるパケットの可視化ではなく、パケットから新たな価値を提供するディープ パケット インテリジェンスに取り組んでいきます。グローバルのセールス&サービスの責任者であるTom Carterが、取り組みとユースケースを紹介します。
プロセラネットワークスは多くの国でTear 1 プロバイダにサービスを提供しています。日本でも、多くの主要なオペレータ様とお取引させていただいていることを嬉しく思っています。
我々はこれまでDPIの会社であると言ってきましたが、これからは、ネットワークインテリジェンスの会社になろうとしています。ネットワークからデータを収集し、価値あるインテリジェンスある情報に変えるプラットフォームを、通信事業者などのコミュニケーションサービスプロバイダー(CSP)、エンタープライズ、政府機関などのパブリックセクターに提供します。
ブロードバンドネットワークからパケットインスペクションを使ってさまざまなインサイトを引き出し、お客様の体感を確認します。さらに“パケットインテリジェンス”に基づくアクションを可能にすることで、顧客体験、サービス体験の向上へとつながります。
我々は15年間ビジネスをやってきて、パケットインスペクションを提供する企業という役割を担いながら進化してきました。アプリケーションとしては、トラフィックマネジメント、トラフィック分析を中心に提供してきましたが、もっと対象を拡大して、パケットインスペクションですべての領域を網羅し、さまざまなオペレータのお客様に加入者の顧客体験にインパクトを与えるインサイトやビジネスインテリジェンスを提供できるようになりました。
パケットインテリジェンス技術は仮想化が進んでいます。2015年には市場の5%を仮想化が占めていましたが、2020年までにはおよそ54%が仮想化されると予測されています。パケットインテリジェンス市場はこれからも成長が予測されており、プロセラネットワークも、仮想化ソリューションの実装を意欲的に行っていきます。
ガートナーは、ネットワークインテリジェンスを「コミュニケーションサービスプロバイダー(CSP)がネットワークトラフィックに含まれる加入者、サービス、アプリケーションレベルの意識を把握できるようにするための技術」と定義しています。
ネットワークトラフィックの情報は分析されてバックオフィスの他のアプリケーションに統合され、アプリケーションやサービスの利用状況に応じてポリシーを動的に変化させることで、加入者体験を向上させます。
ネットワークインテリジェンスの市場は今後大きくなると予想しています。特に、個別の加入者体験のインサイトを提供できるようになることで、CEM(顧客体験管理)、セキュリティ、サービス保証といった隣接市場も拡大していくでしょう。従来フォーカスしていたパケットインスペクションに比べると、様々な分野に市場が広がります。
我々のサービスのコアにはパケットインスペクションのためのエンジンがあります。ネットワーク内のハードウェアとソフトウェアからデータを収集しています。インフラはどんどん仮想化しています。
収集した情報からパケットを特定し、ネットワーク内での振る舞いを確認し、それに対してアクションを起こし、その結果を可視化します。これによって、オペレータのカスタマーは深いインサイトを見ることができるようになります。
データの収集は自動でも手動でも可能です。これを使って、トラフィック管理、規制遵守確認(コンプライアンス)、分析、セキュリティ、ポリシーと課金管理が可能になります。
市場機会は、通信業界にとどまらず、エンタープライズや政府機関にも広がっています。ユーザーはパケットインテリジェンスにより、情報を共有できるのです。
2017年7月、プロセラはサンドバイン(Sandvine)社買収を発表しました。同社はDPIサービス最大手の会社です。両社を合わせると、売上は年間約2億ドル以上、加入者は約10億人、Tier1通信事業者200社以上、エンタープライズ500社以上、そして40以上のOEMに製品を提供することになります。
サンドバイン社とプロセラはどちらもDPI技術をコアとする会社です。そこは共通していますが、彼らはハードウェアメインでサービスを提供していたのに対し、我々はソフトウェアで提供しています。それぞれ、得意な部分と不得意な部分があります。一緒になることで、ケイパビリティも高くなり、より堅牢性の高いネットワークインテリジェンスを提供できるようになります。結果としてお客様の範囲が広がると考えています。
プロセラのソリューションにはアプライアンスと仮想化ソリューションがありますが、どちらも全く同じ機能を実現しています。IT分析、トラフィックマネジメント、ポリシーチャージング、規制遵守(コンプライアンス)です。最近増えているのがコンプライアンスです。海外ではVoIPの使用を禁止している国があったり、日本ではペアレンタルコントロール導入が求められているなど、国ごとに異なる規制に適合しているかをチェックします。こうしたユースケースが100以上あります。
Tier 1オペレータで既に提供しているケースをいくつかご紹介します。
1つめのケースは、ビッグデータの分析による広告出稿の最適化などで、数百万ドルの追加収益を挙げた例です。プロセラのPL8960で収集したフロー情報をIPFIX経由で収集し、他のデータソースのデータも合わせてビッグデータとして解析しました。ネットワークトラフィックだけでなく、DMP(Data Management Platform)も使用して、趣味嗜好に合わせた広告を出稿し、キャンペーンへの反応を可視化しました。日本と海外では規制も違いますが、一つの海外事例としてご紹介いたします。
2つめのケースはローミングサービスのゼロ課金です。プランによって上限のデータ通信量や無料対象となるSNSが異なる、複雑なローミング料金プランを実現しました。日本でもローミングプランのケースはあっても良いと思います。ヨーロッパでは、キャリアごとにさまざまなローミングプランを提供しており、行先でキャリアとプランを選択するのが普通です。
3つめのケースは通信量管理です。スタンダードプラン、ゴールドプランなど、プランによって上限の通信量を決め、トラフィックの種類を検知してカウントし、課金と連携して管理しています。MVNOは複雑な組み合わせプランを提供していますし、将来はMNOもこうしたプランに移行するかもしれません。我々のソリューションであれば実現できます。
最近はIoTのユースエースも増えています。北米の事例ですが、ネットワーク内に脅威を検知し緩和するソリューションを組み込んでいます。IoT端末からのトラフィックのパターンを学習して正常な挙動と異常な挙動を識別するモデルを構成し、異常を検知したらSMSやメールなどで管理者にアラートを出すと同時に、ルールに基づきデバイスの遮断などの制御を行います。IoT端末は数が多いので、すべてを人が監視することは不可能です。海外ではIoT機器に感染を広げたbotから1Tbpsを超えるDDoS攻撃を受けた事例も報告されています。脅威を検知して対処するユースケースが増えています。
今後は、日本でもエンタープライズ向けのソリューションに取り組みたいと考えています。オペレータから見るとカスタマーにあたるエンタープライズのネットワークにもvCPEとして組み込むことで、エンタープライズネットワークでどのようなデータがどのような品質でやりとりされているかを可視化できます。同じことが、オペレータ側のネットワークにそれぞれの顧客向けのvCPEを置くことでも実現できます。既にいくつかのオペレータとは導入に向けた話し合いを始めています。
オペレータにとっては、エンタープライズ向けサービスの高度化につながります。可視化によってコスト削減と品質チェックが可能になり、次の収益化へとつなげられます。
プロセラはこれから、パケットインスペクションを活用したインテリジェンスの活用を目指します。プロセラのDPIは、「Deep Packet Inspection」ではなく、「Device Packet Intelligence」へと変わるのです。
【関連情報】
パケットから新たな価値を創造するディープパケットインテリジェンスを提供 プロセラネットワークス
メールでのお問い合わせはこちらまで japan-sales@proceranetworks.com
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