WirelessWire News Technology to implement the future

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スマートフォンとウエアラブルタイプの端末を所有しているとき、それぞれにモバイル通信の回線契約をすると割高になる。NTTドコモとKDDI、ソフトバンクの3社は、1つの回線契約でスマートフォンとウエアラブル端末などからそれぞれ通信や通話ができる、新しいサービスを開始する。「Apple Watch Series 3」で利用が可能である。

これまで、スマートフォンとウエアラブル端末の双方でモバイル通信をするには、それぞれ別の回線契約をするか、ウエアラブル端末はスマートフォンとBluetoothなどの近距離無線通信で接続してスマートフォン経由で通信する必要があった。今回、3社が提供する新サービスを使えば、1つの回線契約に付加料金を支払うことで、スマートフォンとウエアラブル端末のそれぞれでモバイル通信が利用できるようになる。スマートウォッチからの通信、通話といった意味合いだけでなく、ヘルスケア分野などのIoTソリューションでの活用も期待できそうだ。

NTTドコモが提供を始めるのは「ワンナンバーサービス」。月額500円の料金を支払うことで、スマートフォンで利用している電話番号をウエアラブルなどのアクセサリー端末と共有して利用できるようになる。2018年3月31日までに申し込んだ場合、180日間の月額使用料が無料になる。対応端末は、スマートフォンが「iPhone 6/6 Plus以降(iOS 11 以降)」、アクセサリー端末が「Apple Watch Series 3(GPS+Cellularモデル)」となる。

KDDIが提供を始めるのは「ナンバーシェア」。月額350円の料金でスマートフォンとウエアラブル端末で電話番号を共有できるようになる。2018年12月31日までの申し込みで、基本使用料が最大6カ月間無料になるキャンペーンを実施する。対応端末は、メインデバイスが「iPhone 6/iPhone 6 Plus/iPhone 6s/iPhone 6s Plus/iPhone SE/iPhone 7/iPhone 7 Plus/iPhone 8/iPhone 8 Plus(iOS11.0以上、au VoLTE専用サービス)」、サブデバイスが「Apple Watch Series 3」となる。

ソフトバンクも、「Apple Watch Series 3(GPS+Cellularモデル)」で、モバイル通信を利用可能にするオプションサービスを月額350円で提供するとアナウンスしている。同時に、このオプションサービスを無料で利用できるキャンペーンも実施する。

【報道発表資料】
「ワンナンバーサービス」の提供開始
ウェアラブル端末でも、スマホと同じ電話番号で通話可能!「ナンバーシェア」の提供開始について
「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「Apple Watch Series 3」「Apple TV 4K」の取り扱いについて

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。