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YouTubeを観すぎると、過剰な自信家になってしまう?

2024.01.30

Updated by WirelessWire News編集部 on January 30, 2024, 06:17 am JST


アメリカ人の8%はライオンに勝てると思っている

グリズリーというヒグマの亜種がいます。別名ハイイログマ。どこかで写真をご覧になればわかりますが、ものすごく強そうな動物です。さて、このグリズリーと素手で戦ったとして、あなたは勝利を収めることができるでしょうか?

私の答えははっきりとNOですが、アメリカ人の6%はYESと答えるそうです。ライオンやゾウ、ゴリラに勝てるという人も8%いたというので驚きますね。グリズリー、ライオン、ゾウ、ゴリラ! 私にはとても無理です。しかし回答データだけを見ると、1クラス30人ならばクラスに2人くらいはこうした動物に勝てると思っている人がいる、という計算になります。

自分も勝てそうだと思った方、素晴らしい。自分は勝てるわけないよと思った方、ちょっとお待ちください。では、次のような場面ではいかがでしょうか。


パイロットが操縦不可能になっても、38%の人が「自分は生き残れる」と回答

小さな飛行機に乗っていたら、緊急事態でパイロットが動けなくなり、あなたしか飛行機を着陸させられる人がいなくなってしまいました。さて、あなたはなんとかして飛行機を着陸させて、この状況で生き残ることができるでしょうか?

この場合、YESと答える人が少し増えるのではないでしょうか。実際に取られたデータでも、アメリカ人参加者のうち29%が生きて着陸させられると回答していました。ちなみに私も「なんとか生き残れそう」と思ってしまいます。むずかしそうだけど、ちょっと機体を操作して、最終的にはなんとかなりそうな?

この研究を行ったワイカト大学のジョーダン氏たちは、パイロットが操縦している場面を映したビデオを見せることで、この「自分にもできそう」感をさらに後押しできるのではないかと考えました。ただし、ビデオの中のパイロットの手元は映らないようになっており、計器や操縦桿の操作方法については、何も役に立つ情報がないように設定されていました。

このビデオを見た人たちは、ジョーダン氏の予測通り、自分の生存可能性を高く見積もるようになっていました。長年飛行機を操縦してきたプロのパイロットからすると10-15%の生存率しかないらしいのですが、実に38%の人が自分は生き残れると回答していたのです。また、パイロットと同じように飛行機を操縦できるだろうという自信も、ビデオを見なかった人たちが16%なのに対し、ビデオを見た人たちは25%まで高くなっていました。

繰り返し成功場面を見せられると「自分にもできそう」という気持ちに

こうした「見ただけで自分にもできそうな気がする」効果は、飛行機の操縦に限りません。しかも、繰り返し他人の成功場面を見るほど、「自分にもできそう」という感覚が強くなっていくようです。

※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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