2021年仕事で訪れたのを機に大阪の街と再会し、以後夜行バスに乗り、神奈川県から大阪まで通って撮影を続けています。
2021年秋撮影、釜ヶ崎三角公園。
May 14, 2026
今井太郎 t_imai
1965年京都府長岡京市生まれ。京都大学文学部哲学科卒。株式会社紀伊國屋書店に30年余勤務。主として外商部門で、法人営業、専門書仕入のほか、図書館向け電子書籍サービスの構築や公共図書館運営業務を担当した。新しい荒尾市立図書館(熊本県、2022年4月開館)の整備に深く携わり、地域に根差した公共図書館の将来性に開眼し、2022年に本棚演算株式会社を設立し、代表取締役に就任。ローカルナレッジ(LocalKnowledge https://www.localknowledge.jp )編集長 。
2021年11月、仕事で大阪・天王寺のホテル泊。AM5:00時に起床、思い立って隣町の釜ヶ崎まで朝の散歩をすることにした。大きな道路を渡り、路地へ入り、静まり返った飛田新地を抜けて20分程歩くと三角公園に到着。朝日が昇り始めた公園は黄金色に輝いており、黄金の公園には派手な服を着た2人の男が居たので「おはようございます」と話し掛けた。「うちら大切な人の為に毎朝公園の掃除してるのよ」というので、僕も手伝うことにした。何処からか運ばれてきたソファの周囲に落ちた主にタバコの吸い殻を拾ってゴミ袋へ捨てていく。15分ほどすると辺りはすっかり綺麗になった。
(本書冒頭)
さてと、「お二人の写真を撮ってもいいですか?」。「ええよ!うちらカップルやねん!チュウしよか!」と頼んでいないのにチュウしてくれた。
この写真を撮ったことをきっかけに、この街・釜ヶ崎を撮ろうと決意した。それから月に一度、神奈川県から大阪まで夜行バスで通い、安宿に泊まって撮影を続けている。
次第にいつかこの街に住みたいと思うようになり、変わりゆく街・釜ヶ崎を、そこで暮らす人々を永遠に写真として残したい。この街が無かったことにしてはいけないと、責任感のようなものが芽生え始めた。
(本書末尾)
2021年秋から、元田さんは、大阪市西成区にある日雇い労働者の街・釜ヶ崎に約30年ぶりに通い始めます。
奇抜ないでたち、酒、たばこ、バイク、音楽、踊り、入れ墨、宗教、社会運動、ポルノ映画館、公園の街頭テレビ、……。
写真に写る実にさまざまな人たちがみんな、カメラに向かってすこぶる上機嫌にポーズを決めているのは、大阪という土地柄に加えて元田さんのこの街に対する距離感が反映しているのでしょう。
「写真集の夜」第13回は、今年3月に刊行された新作写真集『SHORT HOPE』をとりあげ、作品ひとつひとつについて元田さんと飯沢さんに語り合っていただきます。
(飯沢さんコメント)
元田敬三さんの写真を見ると、被写体となる人たちとのコミュニケーション、距離の取り方に独特のものを感じます。彼らにべたべた纏わりつくのではなく、かといってネガティブに接するのでもない、絶妙の距離感を保ちつつ、その周囲の環境も画面にとり入れてシャッターを切っていきます。大阪の釜ヶ崎(西成地区)という、さまざまな形でレッテルが貼られてきた、やや特殊な場所でも、その強さと柔らかさを両方とも備えた眼差しのあり方に変わりはありません。ふげん社での展示にあわせて開催された大西みつぐさんとのトークで、元田さんは本書について「自分にとっての代表作になる」と言い切っていました。『SHORT HOPE』は、その言葉通りの出来栄えの写真集です。この本がどんなふうに出来上がっていったのか、裏話も含めて、いろいろとお話を伺いたいと思っています。
| 名称 | 写真集の夜 飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー 第13回 元田敬三『SHORT HOPE』 |
|---|---|
| 開催日時 | 2026年6月5日 (金) 22:00~23:00 ※見逃し配信は行いません。後日、アーカイブ動画を有料で販売する予定です。 |
| ゲスト | 元田敬三 (写真家) |
| 案内人 | 飯沢耕太郎 (写真評論家) |
| イベント形態 | Zoomウェビナー(Webinar)を利用したライブ配信です。 ※お申込みいただいた方には参加URLを事前にメールにてお送りします。 |
| 参加料 | 無料 |
| 参加方法 | このウェビナー(Webinar)を申し込む |
| 申込期限 | チケットの申込期限は当日6月5日の21:00までとさせていただきます。 |
| 主催 | スタイル株式会社 |
※プログラムの内容・時間などは予告なく変更となる可能性があります。ご了承ください。