欧米ではクリスマス・シーズンになるとヤドリギ(mistletoe)の木の下にいる女性に対して男性はキスをしてもよいという風習があるのだが、この風習は実際の樹木の下だけではなく、ヤドリギの枝の下でも有効らしい。日本にも進出しているTGIフライデーズは店内にヤドリギの枝を運ぶドローンを飛ばし、男女がキスをするよう促す「サービス」を開始した。
ヤドリギ・ドローンはプロペラ4基のドローンでヤドリギの枝を空輸している。このドローンが頭上でホバリングを行ったら、それは欧米人の男性にとって、近くの女性にキスをせよというシグナルになるようなのだ。このドローンにはビデオカメラが実装されているので、レストランの顧客がキスする様子を撮影する「サービス」も提供できる。
これは「トゥゲザーマス(together+Christmas)」というマーケティング・キャンペーンのイベント。店側によれば、ホリデー・シーズンのキューピッド役を演じているのだそうだ。
ドローンにヤドリギを運ばせるアイデアはこれが初めてというわけではない。昨年のクリスマス・シーズンにはサンフランシスコでアーチストのGeorge ZisiadisとMustafa Khanが作成したドローンがヤドリギを運び、多くのカップルがその下でキスをした。
今年のTGIフライデーズはアメリカ国内だけでなくイギリスの店舗でもこのキャンペーンを展開する。
なお、12月に入ってTGIフライデーズのブルックリンの店舗で行われたプレス発表では、女性カメラマンの顔にドローンが激突し、鼻の頭が切れるという事故が発生している。記者の一人の手のひらにドローンを着陸させられるか試していた際に、記者が怯んで身を引いたことで起こった操縦ミスということで、このキャンペーンを中止に追い込むことにはならなかったようだ。
【参照情報】
・TGI Friday's mistletoe drones want you to pucker up
・Drone strike! Our photographer injured by TGI Friday's mistletoe copter
・Mistletoe drone spreads holiday cheer in San Francisco
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