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【MWC 2015】アルカテル・ルーセント、LTEとWi-Fiをアンライセンスバンドで共存させる通信方式をデモ

2015.03.06

Updated by Naohisa Iwamoto on March 6, 2015, 09:56 am JST

スペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congressのアルカテル・ルーセントのブースでは、LTEを無線LANなどが利用する免許不要の帯域「アンライセンスバンド」で提供する技術のデモを行っている。LTEとWi-Fiがアンライセンスバンドで共存する際のシナリオと、相互の無線方式の干渉の排除について可能性を示した。

20150305_alcatel001.jpgアンライセンスバンドの活用について、アルカテル・ルーセントのデモでは3パターンのシナリオを用意した。まず現状のWi-Fiのみのパターンで、アップリンク/ダウンリンクともにWi-Fiを利用する。この場合は、アップリンクに負荷がかかると、ダウンリンクに影響が現れてデモの動画再生は止まりがちになる。2つ目が、ダウンリンクは現状と同様にWi-Fiで行う一方、アップリンクは3G/4Gの移動体通信方式を利用するパターン。「Wireless Unified Networks Wi-Fi boost」(WUN)と呼び、これによりアップリンクに負荷がかかっても、ダウンリンクの動画再生には影響が及ばない。

20150305_alcatel002.jpg3つ目のパターンが、アンライセンスバンドでLTEによる通信を行い、Wi-Fiとアグリゲーションするもの。「Wireless Unified Networks Wi-Fi boost with Aggregation」と呼ぶ。ダウンリンクはアンライセンスバンドのWi-FiとLTEをアグリゲーションし、アップリンクはLTEで実行する。デモではアップロードの負荷がかかった状態で、Wi-Fiで約95Mbps、LTEで約60Mbps、総合で150Mbps近いスループットが得られることを示した。

20150305_alcatel003.jpgアンライセンスバンドでLTEとWi-Fiが共存している場合には、相互に干渉が起こる可能性がある。アルカテル・ルーセントの実装では、Wi-Fiのトラフィックが下がるとLTEのスループットが向上する一方、Wi-Fiのトラフィックがあっても20Mbps以下にはLTEのスループットが下がらないことから、干渉の影響を回避できていることを示した。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。