中国DJI、農業向け小型ドローン「Agras MG-1」発表
2015.11.30
Updated by WirelessWire News編集部 on November 30, 2015, 11:18 am JST
2015.11.30
Updated by WirelessWire News編集部 on November 30, 2015, 11:18 am JST
中国のドローンメーカー、DJIが米国時間27日、農業分野での利用を想定した新機種「Agras MG-1」を発表。コンシューマ向けドローン大手による初めての産業用ドローン投入として、WSJなど複数の媒体がこのニュースを採り上げている。
各媒体の報道によると、「Agras MG-1」は主に農薬散布への利用を想定して開発されたもので、価格は1機1万5000ドル。8つのローターを使って飛行する「Agras MG-1」には2.6ガロン(約10リットル)の容量を持つタンクが搭載され、1時間あたり7〜10エーカーの農地に農薬を散布することが可能。The Vergeでは「人手による農薬散布に比べて40倍以上の効率化が図れる」とするDJIのコメントが紹介されている。
それに対して、WSJでは、広大な農地をもつ農家にとっては、Agras MG-1で運べる農薬の量や散布範囲は十分ではないとし、広いエリアに一度に農薬を撒ける小型飛行機を使った散布にコストで対抗するのは困難などとするアナリストの予想も紹介されている。
DJIでは「Agras MG-1」をまず中国と韓国で発売するとしているものの、具体的な発売時期は明らかにしていない。
WSJによると、これまで1000ドル程度のコンシューマ向けドローンを開発・販売してきたDJIは今年度の売上が10億ドルを超える見通し。また今年5月に実施した時金調達では、同社の評価額が約80億ドルに達していたという。
なお、WSJでは国際無人機協会(Association for Unmanned Vehicle Systems International)という業界団体の試算として、米国での民生用ドローンの経済効果は2015年からの10年間で820億ドルに達する見込みであることや、農業分野での利用が全体の92%を占めることなどが紹介されている。
【参照情報】
・Chinese Drone Maker Plows Into Agriculture - WSJ
・DJI announces $15,000 agricultural drone designed to spray crops - The Verge
・DJI’s Latest Drone Saves Crops From Pests - TechCrunch
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら