5G時代のスポーツ観戦の新体験を実証、楽天生命パーク宮城で
2018.11.20
Updated by Naohisa Iwamoto on November 20, 2018, 12:36 pm JST
2018.11.20
Updated by Naohisa Iwamoto on November 20, 2018, 12:36 pm JST
5Gネットワークが提供する機能や性能を活用すると、次世代のスタジアムの体験はどのように進化するのか。楽天モバイルネットワークは、2018年11月15日に「楽天生命パーク宮城」でスマートスタジアムの実証実験を行い、新体験の片鱗を示した。
楽天モバイルネットワークは、5Gネットワークと楽天グループのさまざまなサービス、技術を活用して、より魅力的なスポーツ観戦体験を創出することを目指している。その一環として、今回は楽天生命パーク宮城に実際に5Gの環境を整え、(1)自動配送ロボットの遠隔操作と映像で本人確認を行う配送、(2)ドローンによる撮影映像を用いたスタジアムでのユーザー認証、(3)360度カメラを用いたスタジアム内の映像の8K VRによる配信--を実証した。
自動配送ロボットの実験は、楽天技術研究所(RIT)が宇都宮大学と連携して開発した自動配送ロボットに搭載した5G端末と、ロボット上のカメラで撮影した4K映像を用いたもの。リアルタイムでスムーズに遠隔操作できること、高精細な映像で遠隔管理による本人確認が可能なことを確認した。
▼ドローンを用いたユーザー認証技術の実証実験(楽天モバイルネットワークのニュースリリースより)
ドローンの実験では、楽天ドローンが保有するドローンが撮影した映像を5Gネットワーク経由で伝送した。スタジアム内で人物を特定できることを確認し、スタジアムのエンターテインメントやモノの配送などに活用が期待される。
8K VRの映像配信では、360度カメラで撮影したスタジアム内の8K VR映像データを5Gネットワークで伝送。会場内と会場外で臨場感のある観戦ができることを確認した。
実験は、ノキアソリューションズ&ネットワークスとインテルと連携して実施した。ノキアの「Air Scale基地局」「基地局設置」と運用・最適化のノウハウ、インテルのモバイルトライアルプラットフォームを利用し、5GのOTA(Over the Air)環境を構築した。楽天モバイルネットワークでは、現実に近い環境での5Gの実験成果を確認できたことで、楽天による5Gのサービス展開の第一歩となったと説明している。
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