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福島真人 m_fukushima

東京大学大学院・情報学環教授。専門は科学技術社会学(STS)。東南アジアの政治・宗教に関する人類学的調査の後、現代的制度(医療、原子力等)の認知、組織、学習の関係を研究する。現在は科学技術の現場と社会の諸要素との関係(政治、経済、文化等)を研究。『暗黙知の解剖』(2001 金子書房)、『ジャワの宗教と社会』(2002 ひつじ書房)『学習の生態学』(2010 東京大学出版会、2022 筑摩学芸文庫)、『真理の工場』(2017 東京大学出版会)、『予測がつくる社会』(共編 2019 東京大学出版会)、『科学技術社会学(STS)ワードマップ』(共編 2021 新曜社)など著書多数。

真理を刻んでいるのは誰なのか。思想の経営を照らす

作者の背景を読み取ることは、是か否か 私は評伝を読むのが好きである。というよりも、特に思想や哲学、更には芸術等において、ある程度評伝的な背景が分かっていないと居心地が悪いという傾向もある。こうした姿勢は、必ずしも人文系に […]

2026.04.27

人口問題から考える、世界的大キャンペーンの危うさ

人口問題は本当か? 近年、日本社会の将来をめぐる話として、老齢化と人口減少という話を聞かない日は少ない。実際、話は本邦でのあまり芳しくない未来に止まらず、西洋諸国や、東アジアの近隣諸国でも事態は深刻だという。他方、今後活 […]

2026.04.22

組織事故を減らすために必要なこと

「組織事故」をなくすことは可能なのか。大激論が交わされた 2024年1月に発生した羽田空港における日航機と海保機の衝突という事故は、一方で日航機クルーの的確な誘導により乗客に死者が出ないという朗報と共に、滑走路上の衝突と […]

2026.04.14

学際コラボが望まれない理由。その表と裏で起きていること

細分化される専門分野 特定分野の領域を超えたコラボレーションの必要性という話は、だいぶ前からさまざまな分野で耳にした経験がある。筆者の修行時代ですら、教育過程を含めてこうした学際性が強調されており、現在に至るまでその威光 […]

2026.04.08

科学のインフラ「査読」には数々の問題が潜んでいる

科学者とは、本を書く人? だいぶ前、大学の少人数授業の際、理系とはあまり縁がなさそうな学生達に対して、科学者というのは一言でいうと何をする人か、という質問をしたことがある。色々な回答があったが、唯一覚えているのが、科学者 […]

2026.04.03

研究の流行、追うべきか追わざるべきか

たいていの研究者は流行りのテーマを集団で追求する だいぶ昔の話になるが、大学に入りたての頃、ある人文地理の教官から、研究者の二つのパターンという話を聞いたことがある。曰く、たいていの研究者は、その時々の学問的な流れに従い […]

2026.03.30

South to Southで流通する知の体系がある。すべての「知」が西洋を通過するとは限らない

ジャワ島で出会った複雑な教義を持つ宗教。教典にあった出版社の名前は…… もうかなり昔のことになるが、1980年代中頃、インドネシア・ジャワ島で長期フィールドワークを行ったことがある。ジャワ島はインドネシアの政治的中心だが […]

2026.03.17

野又穫はなぜ論じられてこなかったのか。社会学的想像力をかき立てる現代アーティストを観る

野又穫という作家から透けてみえる、アート業界の構造 野又穫という画家がいる。長いこと幻想的な建築の絵を描いてきた美術家だが、その名を知らなくても、彼の絵はどこかで見たことがあるという人は少なくない。私の家族も基本的に彼の […]

2026.03.03

日本を支配する、暗号と空気のダイナミズム

英語にはない「甘え」のニュアンス かつて土居健郎という精神分析医が書いた『「甘え」の構造』という本が大ベストセラーになったことがある。この本は、日英両方の言葉をしゃべれる外国女性が、自分の子供について英語で語っていた時に […]

2026.02.24

テクノロジーへの熱狂には、サイクルがある

1980年代のバブル真っ只中「好景気は日本の実力を反映している」と言った経済評論家もいた 1980年代の半ば、まだ現在のような経済成長の勢いがまだあまり見えない時期のインドネシア・ジャワの村落で2年ほど人類学的な調査をし […]

2026.02.17

システムの自己増殖は止まらない。私たちは巨大な社会実験を目撃している

社会システムは自らを作り出す、というルーマンの考え ドイツの社会学者にルーマン(N.Luhman)という理論社会学者がいる。英米圏やフランス語圏ではそれほど人気があるとはいえないが、日本では彼の書籍の大半は翻訳が出ている […]

2026.02.03

生成系AIの論点は「見かけ倒しの真理」にある

「真理がかくも真的ではないのはどうしてなのか、これが問題だ」 フーコー(M.Foucault)はその人生後半、いわゆる「性の歴史」に関する大きな研究計画の初期に、真理という言葉を前面に出した議論をしている。そのプロジェク […]

2026.01.28