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小松原織香 o_komatsubara

1982年生まれ。2016年大阪府立大学大学院人間社会学研究科人間科学専攻博士号取得。『性暴力と修復的司法: 対話の先にあるもの』(成文堂 2017年)で西尾学術奨励賞(ジェンダー法学会)受賞。『〈被害者の情念〉から〈被害者の表現〉へ―水俣病「一株運動」(1970年)における被害者・加害者対話を検討する』(『現代生命哲学研究』2018年)で社会倫理研究奨励賞(南山大学社会倫理研究所)受賞。近著は『当事者は嘘をつく』(筑摩書房 2022年)。

すっからかんで美しい零戦の生産に成功した、私たちの忘却

映画「風立ちぬ」は、ひとりの少年がみている夢を描くことから始まる。青い空を飛び交う飛行機たち。ミサイルが発射されるが、それらは生き物のようにうごめく。まるで、海を泳ぎまわる魚たちのようだ。実際の兵器が街を破壊し、人々を傷つけ、殺していくことは片鱗も感じさせない。そこには牧歌的で楽しい夢の世界だけが広がっている。この兵器の描き方は、戦争の被害の矮小化につながるだろうか?

2025.04.04

機械のアニミズム

宮崎の倫理は、機械の製作に対しても当てはまる。人間は機械を自分の役に立てるという利己的な欲望によって生産する。それにもかかわらず、人間は機械に美しさや愛着を感じ、大事にしようとする。

2025.03.18

正しくあれない自分に耐え、周囲に揺れ動かされながら不恰好に生きるということ

こんな状況でも、人は生きようとする。パンを焼き、物語を創る。ここに、新しいものを作り出そうとする。このように「生きねば」ならない人間を、殺してはならない。

2025.03.04