CPS (読み)しーぴーえす
数値データで表現されるサイバー空間での計算結果をリアル空間で実体化させることでリアル空間の問題を解決しようという考え方。元の綴は Cyber Physical System で、頭文字を採って CPS。
2019.03.22
携帯電話の基地局に降雨センサーを仕込んで、そのデータを集約して単位地域ごとに実際の降雨状況を捕捉し天気予報とを合わせて詳細な降雨予想を立てて通知を送る。送り先は携帯でも固定電話でもいいが、人間がそれを聞いて洗濯物を取り込むというのもなんだかなぁ、というか、打ち合わせでクライアントのところに行ってるときに「15分後に雨降るぞ」とか着信してもどうにも対処できないので、ここは一つ家電屋さんに頑張ってもらって広域降雨センサー対応の「電動洗濯物干しシステム」を開発してもらう。で、こいつに降雨予想情報を送る。降雨確率70%で取り込むか、実際に降雨を検知して取り込むかは、家庭の事情に合わせて個別に設定できるようにしておく。
通知が来ると各家庭で自動的に物干し竿がひさしの内側に退避し、晴れるとまた自動的に日差しの中に出てくる。さらに物干し竿部分に重量加速度センサーを仕込んで重量変化の加速度で乾いたかどうかまで判断できるようになれば洗濯物干しロボットと呼んでもいいと思う。あるいはトロン住宅。この装置の稼働光景を眺めてみたい。きっと家人が居るように見えるはずで、たぶん防犯にも役立つのではないか。
同様に「集合知としての地震計」も作れそう。一台で揺れを検知してもそれだけで地震と判断するのは不可能だが、範囲数平方キロで同質の揺れを検知した場合にはかなりの確度で地震と判断可能になるはずだから。
三木 良雄
日経BP社 (2016/05)
|1,800円
|B6判
|213p
|9784822237509
▼CPSにしろIoTにしろまだ製造側の都合で話が進んでいる状態なので、どんな製品やサービスになって、どう私達の生活に影響を与えるのかはわからないし、そういう観点で書かれた本もない。なので、製造側・サービス側の話から逆算してみるしかない。