GAFA (読み)がーふぁ(がふぁ)
GAFA は Google、Apple、Facebook、Amazon の頭文字で作った造語。これにMicrosoftを加えてGAFAM、さらにNetflixを加えてGAFAMN としたもの、そこからMicrosoft とアップルを引いて FANG とする場合もある。
2019.03.22
「なぜ GAFA のような企業が日本から出てこないのか」みたいな話もあるかもしれないが、別の話にする。以前、知人と会って昔話をしていて「もしあの時マッキントッシュを買わずにアップルの株を買っていたら今頃は……」という話になった。あの時というのはジョブズ復帰前、四半期ごとにあそこがアップルを買うらしいとか、いやこっちの会社だとか、聞こえてくるのは身売り話ばかり、おそらく株価も超低空飛行だった時代、株の仕込み時としてはたぶん理想的だったはずなのに、それをせずにせっせと新製品が出るたびにテストだ人柱だとか言いながらマッキントッシュを買っていた頃、である。
ただの「たられば話」なのだが、ちょっとだけ変えてみる。僕一人、あるいは知人と二人でマッキントッシュを買うお金でアップルの株を買っても大勢に影響がないことは誰にでもわかる。が、もし、あの時マッキントッシュを買おうとしていた人間が全員そのお金でアップルの株を買っていたらどうなっていただろうか。当時のアップルにはiTunesもiPhoneもない、売り物はほぼマッキントッシュだけだ。であれば、売り上げはゼロに近づくのに資本金(あるいは資本準備金)は増えていく。となれば、もっと上がりそうだというのでわけもわからず買う人も出てくるだろうし……会社としては絶不調なのに株価は暴騰するという、産業資本主義的にはありえないが、金融資本主義的にはありうる「きわめて異様な事態」になる。
実際にそんなことになるわけもないのか、あるいは、ほんとにありうるのか、それをきちんと説明できる経済学があればいいのに。と、そう思ったのは、つい先日ケインズの通称「一般理論」、正確には『雇用、利子および貨幣の一般理論』を読んだからだろう。マンガだけど。
ギャロウェイ,スコット【著】/ 渡会 圭子【訳】
東洋経済新報社 (2018/08)
|1,800円(本体)
|B6判
|451p
|I9784492503027
▼類書はたくさんあるが、これがいちばん売れていて評判もいいみたいだなと見ていたら、目次に「9章 NEXT GAFA―第五の騎士は誰なのか」とあって、これしかないだろうということでセレクト。英文が語順的になんか変( the four GAFA)だなと思って調べたら原書の書名はただの『the four』だった。