米クリアワイヤーにTD-LTEの採用可能性 - チャイナモバイルとの提携の噂も
2010.05.11
Updated by WirelessWire News編集部 on May 11, 2010, 14:55 pm JST
2010.05.11
Updated by WirelessWire News編集部 on May 11, 2010, 14:55 pm JST
これまで米国でWiMAXの展開を進めてきたクリアワイヤー(Clearwire)が、LTEも採用する可能性を示唆した。
同社は先頃、WiMAX陣営の最大の支持者で同社の主要株主でもあるインテルとの間で結んでいた契約の内容を修正したけ、WiMAX以外の技術も採用できるようにしたという。LTEはすでにAT&Tやベライゾン・ワイヤレス(Verizon Wireless)が採用を決定しているが、クリアワイヤーもこれにならう格好となる。
クリアワイヤーによるLTEの採用は、現時点ではまだ本決まりではないが、この発表を受けて同社がTD-LTEを導入するのではないかという憶測も再燃している。同社には以前から、TD-LTEの主要な支持者である中国チャイナモバイル(China Mobile)との間で、技術ならびに相互ローミングサービスの提携を行うのではないかとの噂が出ているが、米市場をカバーするクリアワイヤーによるTD-LTE導入が実現すれば、基地局や端末の調達コストが一気に下がり、LTEの普及に弾みがつくことが予想される。
なお、クリアワイヤーが発表した2010年第一四半期の決算は、売上高が72%増の1.07億ドルで、純損失は4.4億ドルとなった。また平均ARPUは42.77ドルで、顧客獲得費用は2009年第一四半期624ドルから2010年第一四半期439ドルと改善している。この改善理由としては、加入者数増加、販売網の効率化、新規展開の都市が少ないことなどがあがっている。
同社の加入者数は第一四半期に97.1万人(前年同期比94%増)となったが、このうち81.4万人は直販の加入者数で、卸売(MVNO)の加入者は15.7万人となった。また同期の純増数は28.3万人で、直販加入者数17.2万人、卸売の加入者11.1万人。純増数の3分の1以上を卸売事業者のチャネルが占めているが、これには株主もあるスプリント・ネクステル(Sprint Nextel)、コムキャスト(Comcast)、タイムワーナーケーブル(Time Warner Cable)が販売網強化に貢献している。
なお、クリアワイヤーは2010年末までにカバー人口を1億2千万人にまで拡大し、新たに19都市でのネットワークの展開を行い、加入者数を200万人に引き上がる計画だ。
【参照情報】
・Clearwire beats forecasts in run-up to Verizon showdown (Rethink Wireless)
・Clearwire free to use LTE under changed Intel deal (Bloomberg Businessweek)
・Clearwire Reports Strong First Quarter 2010 Results (プレスリリース)
・Clearwire、『WiMAX』に加え『LTE』の採用も検討か (japan.internet.com)
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