インド政府、中国製通信機器の調査を検討 - 安全保障上の懸念から
2010.05.20
Updated by WirelessWire News編集部 on May 20, 2010, 18:01 pm JST
2010.05.20
Updated by WirelessWire News編集部 on May 20, 2010, 18:01 pm JST
インド政府は、自国の通信事業者が導入している中国製通信機器について、スパイウェアなどが組み込まれていないかどうかを確認する調査を検討しているという。
同政府は、中国製通信機器を対象とした包括的な禁止はないとしているが、実際には今年の2月18日以降、中国の大手通信機器メーカー2社−ファーウェイ・テクノロジー(Huawei Technologies/華為技術有限公司:以下、ファーウェイ)とZTEの製品に関して新規の購入契約は承認されていない。同政府がこれまでに承認を拒否した契約は109件に上るという。
ファーウェイの創業者兼社長である(Ren Zhengfei)氏は中国人民解放軍出身であることから、以前より同社と人民解放軍とのつながりを指摘する声があがっていた(同社では人民解放軍とのつながりを否定している)。また同氏はメディアへの露出を避ける人物として知られる。
インド内務省は「外国製の通信機器にはスパイウェアが組み込まれている」との警告を2005年以降何度か発していた。
インドは、中国の通信機器メーカーにとって重要な市場で、昨年の売上高は全体の15%を占め、金額ベースでは30億ドル規模に達している。
なおファーウェイの製品は、日本国内ではイーモバイルが携帯電話基地局ならびにモバイルWi-Fiルータなどの端末機器を、またNTTドコモとソフトバンクも一部の端末を採用している。
【参照情報】
・Centre mulls audit & security checks of all Chinese telecom gear (The Economic Times)
・インド、中国製通信設備・機器を締め出し "スパイ部品"組み込まれ (産経ニュース)
・中国ファーウェイ、米モトローラのネットワーク事業買収に食指 - FT報道
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