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iPhone、新規加入の4割が法人契約に - 米AT&T幹部が明かす

2010.05.28

Updated by WirelessWire News編集部 on May 28, 2010, 17:24 pm JST

米AT&Tの法人部門責任者が明らかにしたところによれば、今年に入って同社サービスに新規加入するiPhoneユーザーのうち、約4割が法人契約になっているという。

AT&Tビジネスソリューション部門のロン・スピアーズ(Ron Spears)CEOは、米国時間27日に開かれた"Barclays Capital Communications, Media and Technology"というカンファレンスに出席し、「iPhoneは法人市場で勢いを増しており、場合によってはノートPC代わりに購入されるケースも出てきている」と語った。

アップルでは、2007年のiPhone発表時からすでに法人ニーズを想定し、発表の際にジェネンテック(Genentech)でのテストパイロットを紹介するなど、法人市場を意識していた。ただし、発売当初からしばらくの間は、先行するRIMのBlackberryと比較されることが多く、とくにセキュリティなど企業向けに必須の機能の不足を指摘されることが多かったという。だが、後継モデルの3G、3GSといった新機種投入やiPhone OSのアップデートを繰り返しながら、2008年中にはセキュリティ関連の課題の80%を解決、さらにMSエクスチェンジ・サーバへの対応などの機能を付加したことで、2009年半ばの3GS投入までには法人導入をさまたげる課題をほとんど解消したとスピアーズは述べた。

さらに同氏は、法人企業のなかにはiPhoneをモバイル用コンピュータの代替として導入する例も目立つと指摘。外回りが多く、利用目的も限定されるサービス要員にiPhoneを支給するケースでは、ノートPC導入に比べて機器自体のコストも購入後の維持費も低く抑えられるといったメリットを挙げた。

米国のスマートフォン市場のシェア(OS別)は、首位のBlackberryが40%なかば、2位のiPhoneは25%となっている(2010年1月末までの3ヶ月間、米comScore調べ)。また今年1-3月期には、Androidが急激にシェアを伸ばしたことで、Blackbery 36%、Android 28%、iPhone 21%(端末出荷台数ベース)になったという別の調査結果も出されている(米NPD調べ)。

AT&Tは、新規加入者の大半をiPhoneに頼るなど、これまでもアップルとの独占契約から大きな恩恵をこうむってきているが、いっぽうではiPhone利用者によるトラフィック急増への対応に苦慮するなどの課題も抱えている。いっきに大量の導入・契約が見込め、また一度決まれば他社への乗り換えも(消費者の場合と比べて)それほど容易ではない法人契約だが、同時に回線の「品質」についてもより厳しい水準でのサービス提供を求められるだろう。ライバルのベライゾン・ワイアレスが一歩先に4Gの展開を打ち出す中で、AT&Tにとって法人顧客比率の増加傾向はプラス・マイナス両面でますまず大きな影響を及ぼすことになろう。

【参照情報】
AT&T: 40 percent of iPhone sales are to business users (Reuters)
AT&T exec: 4 out of 10 of our iPhone sales to enterprises (ZDNet)
Apple's quiet iPhone enterprise efforts yield results (ZDNet)
北米編(3)米国のスマートフォン・ブーム(上)
iPadのトラフィック負荷に耐えられるか - さらなる混雑が懸念されるAT&Tの3G回線

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