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[先週の動き]Webサービスなどが続々とスマートフォンに対応、一方でiPhone 4はバグ修正、MSのKINは終了へ

2010.07.05

Updated by WirelessWire News編集部 on July 5, 2010, 10:40 am JST

日本代表は惜しくも敗れたとはいえ、その後もワールドカップのニュースがさまざまななメディアで報じられている。ワイヤレスネットワークの業界も同様、iPhone 4の発売という大イベントの翌週になっても、スマートフォンの話題は依然としてホットだ。

Google DocsやYahoo! Mailなどがスマートフォン対応に

先週の動きの中で注目しておきたいのが、有力なWebアプリのスマートフォン対応が進むことが明らかになったことだ。

201007051040-1.jpg1つは米グーグルのGoogle Docsの動き。Google DocsはWebアプリ形式で提供するオフィスソフトで、そのビューワーがiPhone/iPad、Android端末に対応した(関連記事:iPhone/iPad、Android端末でGoogle Docsのファイル閲覧が可能に)。iPhoneなどのスマートフォンから、あらかじめGoogle Docsにアップロードした「PDF」「.ppt」「.doc」「.docs」の各形式のファイルを閲覧できるようになった。

もう1つは米ヤフーのスマートフォン対応のニュース(関連記事:ヤフー、スマートフォン向けにメールやメッセンジャーを改良)。ヤフーからは2つのアナウンスがあった。1つがAndroid端末向けに「Yahoo! Mail」「Yahoo Messenger」のアプリを提供すること、もう1つが「Yahoo! Mail」と「Yahoo! News」にHTML5を採用し、iPhoneやiPod touchで高速かつリッチなコンテンツを閲覧できるようにしたことだ。

セキュリティ面での対応も進む。日本ベリサインは、スマートフォンでワンタイムパスワードを利用できるソフトウエア開発キット(SDK)を無償で提供すると発表した(関連記事:日本ベリサイン、スマートフォン向けのワンタイムパスワードSDKを公開)。iPhone、Android端末、およびJ2MEのアプリケーションにワンタイムパスワードの機能を埋め込むことが可能になる。スマートフォンを企業システムの端末として利用したいという動きに対応するものとなる。

スマートフォンなどを対象としたサービスとしては、提供を中止していたコンテンツ配信サービスの「ビューン」が限定的ながら再開したというニュースもあった(関連記事:ビューンのコンテンツ配信サービス、iPadのWi-Fi経由に限定して再開)。ビューンは6月1日にサービスを開始したが、同日のうちにアクセス集中などから提供を中止。1カ月近くの時をおいてようやく、iPad限定としてサービス再開にこぎつけた。

こうしたニュースから、スマートフォンやiPadのような情報端末が、さまざまなシーンで利用できるインフラが着々と整ってきていることが分かる。一方で、バックボーン設計を誤ってしまうと、利用者の集中でサービスが使えなくなるリスクにも直面する。提供者側も利用者側も今後の教訓としたい。

iPhone 4は修正プログラム配布へ、その陰でKINの短命が明らかに

6月24日の発売以来、米国などで問題になっていたiPhone 4の受信感度問題。周囲の金属部分を持つと受信感度が低下して使えなくなるといった声が多く上がっていた。米アップルはこうした指摘にようやく対応のコメントを発表した(関連記事:アップル、iPhone 4の受信感度問題に対して修正プログラムを配布へ)。アップルの言い分は「電波状況を表示するプログラムの問題で、これを修正する」というもの。実際の電波状況よりも良く表示してしまっていたため、使おうとしたときに「受信感度が急速に落ちたように感じてしまう」というロジックだ。修正プログラムで実際の電波状況に応じた表示をするように改修するが、ユーザーは果たして納得するだろうか。

一方、今年の4月に発売したばかりの米マイクロソフトのスマートフォン「KIN」が、早くも開発終了の憂き目を見ることがアナウンスされた(関連記事:米マイクロソフト、新世代スマートフォン「KIN」の開発終了を決定)。若者をターゲットにして、ソーシャルメディアに特化した端末だったが、マイクロソフトは「Windows Phone 7にリソースを集中することを決定した」と発表。早々の撤退という幕引きになった。

201007051040-2.jpgAndroid端末のジャンルでも動きがあった(関連記事:Androidに注目の動き、Nexus OneはAndroid 2.2に、シスコはタブレット端末に参入)。1つは、米グーグルのNexus Oneに対して、最新バージョンのAndroid 2.2へのアップデートが始まったこと。テザリング機能や、Adobe Flashの最新版への対応が実現する。もう1つは米シスコが、Androidを搭載したタブレット型の端末を発表したこと。ビジネス向けの端末で、社内外でのコラボレーションを強力に推進する。

登場する端末、撤退する端末、そして大人気だからこそ問題への対応が問われる端末。スマートフォンがこれほどまでに日々ニュースを提供する日が来るとは、ほんの数年前では考えられなかったことだ。

海外でもパケット定額なサービスに注目

先週、最も読者の目を引きつけたのは、実はスマートフォンの話題ではなく、海外での定額パケット通信のニュースだった。ソフトバンクモバイルは日額1480円で使える海外の定額サービスを発表(関連記事:海外でもパケットを定額で使える! ソフトバンクが1480円/日で提供)。これに多くの読者が関心を示した。これまでも、海外ローミングでもパケット通信は利用できたとはいえ、パケット単価が高い上に料金は青天井だった。実際問題として会社がよほどな太っ腹でもない限りは、海外で安心してパケット通信をすることは不可能だった。ソフトバンクモバイルの「海外パケットし放題」は、2011年6月30日までという期限付きで1480円/日、その後も1980円/日でパケット通信を使い放題にできる。

料金の絶対値は高い。国内のパケット通信し放題ならば月額で4000円強なのに対して、日額で約1500円だ。しかし、海外出張の期間だけと考えれば、自由にパケット通信ができる安心感は大きい。海外出張の多いビジネスパーソンは要検討のサービスだろう。

201007051040-3.jpg海外展開の話題では、NTTドコモが「iチャネル」を"輸出"するというニュースがあった(関連記事:フィリピンでも「iチャネル」、1日20ペソでNTTドコモとスマート社が提供)。プッシュ型の情報配信サービスのiチャネルと同様のサービスをフィリピンの事業者で提供するというもの。その昔、iモードを世界展開しようとして時期尚早に終わったNTTドコモの新しい世界展開の一歩に注目したいところだ。

このほか、モバイル広告が復調しているという調査結果のアナウンスもあった(関連記事:「モバイル広告費を増やす企業が増加中」--2010年モバイル広告利用動向調査より)。ディーツーコミュニケーションズなどが実施した「2010年企業のモバイル広告利用動向調査」では、モバイル広告費を「増やす」企業は前回調査の13.1%から15.1%に増加するといった結果が得られた。スマートフォンの躍進も含めて、モバイル広告に再度目を向ける企業が増えているようだ。

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