[先週の動き]SkypeのiPhoneアプリ新版などスマートフォン関連に動き、シャープは電子書籍に参入を表明
2010.07.26
Updated by WirelessWire News編集部 on July 26, 2010, 10:10 am JST
2010.07.26
Updated by WirelessWire News編集部 on July 26, 2010, 10:10 am JST
梅雨明けと同時に酷暑に見舞われた先週の日本列島。うだるような暑さの中でも、ワイヤレス関連のホットなニュースはしっかりと登場した。まずはスマートフォン関連のニュースから見ていこう。
ルクセンブルクのスカイプテクノロジーズは、iPhone向けのSkypeアプリの最新版を公開した。機能面でのトピックは、iPhone 4などのマルチタスク機能に対応したこと(関連記事:iPhone向けSkypeアプリがマルチタスクに対応、3Gでの有償化は断念)。マルチタスク対応でバックグラウンドでの動作が可能になり、メールを見ながらSkype通話をするといった使い方ができるようになった。
同時に、2011年以降に実施する予定だった3G通信を使ったSkype通話の有料化計画を断念したこともアナウンスした。Wi-Fiでも3GでもSkype通話は無料で利用し続けられることになった。
この4月に発売されたAndroid端末「HTC Desire」に早くも新版が登場するというニュースもあった。HTC DesireのX06HTは、Android OS 2.1を採用し、3.7インチの有機ELディスプレイを搭載するスマートフォン。ソフトバンクモバイルは現行機種の販売を7月29日で打ち切り、8月3日からディスプレイを液晶に変更したX06HTIIを提供する(関連記事:ソフトバンク、HTC Desireの新版を発売、S!メール対応は9月)。現行機種の打ち切りの情報が先に流れていたため憶測を生むことになったが、製品が供給のネックになっていたと思われる有機ELを液晶に変えて、新製品として登場するための措置だったようだ。
また、新旧のHTC Desireで利用できるS!メール対応のアプリを、9月中旬以降に提供することも同時に発表した。NTTドコモのspモードに続き、スマートフォンのローカライズが少しずつ進んできていることが実感させられる。
スマートフォンを低廉なランニングコストで使えるようにするSIM製品も登場する(関連記事:日本通信、通話もできるスマートフォン用SIMを発売)。日本通信が7月30日から提供する「talkingSIM」がそれだ。SIMロックフリーのスマートフォンで利用できるSIMで、月額3960円で使い放題のデータ通信と1050円分(最大25分)の通話が可能。通話の超過分は30秒21円で従量課金される。データ通信速度が約300kbpsに抑えられる制約はあるが、エリアの広いNTTドコモのFOMA網を使ったサービスを低コストで利用できる。
携帯電話サービスを一層多く利用してもらうために、ソフトバンクモバイルとNTTドコモが異なるアプローチの施策を展開する。
ソフトバンクモバイルは、M2M(マシン・ツー・マシン)の法人向けソリューションで、デジタルフォトフレームを活用できるようにした(関連記事:デジタルフォトフレームをPOPに活用、ソフトバンクが端末とサービス)。「法人フォト管理サービス」と呼ぶサービスと、法人向けのデジタルフォトフレームであるPhotoVision「SoftBank HW002S」を提供する。サービスを使うことでPhotoVisionに対して画像の一斉配信や遠隔制御が可能になり、店頭POPなどのソリューションに使えるようにする。
NTTドコモは、シニア層のデータ通信利用を促す。らくらくホンの最新モデルを発表したとの同時に、コンテンツ面からもシニア層を支援する(関連記事:NTTドコモ、シニア層向けのコンテンツを拡充し利用喚起へ)。7月23日には、ニュースや天気など利用頻度の高いアイコンをページの最上部に移動するらくらくiメニューのリニューアルを実施。またiモードを使っていない層に対して簡単操作の「おためしメニュー」を提供する。7月27日にはiモードの利用を促すメール配信サービス「iモードかんたんメール」の提供を始める。
両社はこうした施策で、これまでデータ通信を利用していなかった部分に利用促進のアプローチを行う。今後も、こうしたデータ通信の未踏地に向けたアプローチは続くことになりそうだ。
シャープは、電子書籍事業への参入を明らかにした(関連記事:シャープ、配信サービスとタブレット端末を組み合わせた電子書籍事業への参入を表明)。独自に開発した電子書籍フォーマット「次世代XDMF」技術を核に、出版社・新聞社・印刷会社・取次会社などの協力を得て、配信サービスとタブレット端末を組み合わせた新たな電子書籍ソリューションを提供する。年内にも事業参入とのことだ。
通信事業としては、ノキア シーメンス ネットワークスがモトローラの通信機器部門を買収することになった。これに関連して、国内の状況について「外資として、国内で最も大きな無線インフラベンダーになる」との広報担当者からのコメントがとれた(関連時期:「外資としては国内最大の通信インフラベンダーへ」ノキア シーメンス広報担当者がコメント)。日本市場ではノキア シーメンス ネットワークスとモトローラは事業がオーバーラップしていないことから、今回の買収で補完関係が強化されるという。
このほか、トピックをピックアップしておこう。ケータイサイトに"つぶやき"を表示させるサービスが登場した(関連記事:ケータイサイトに"つぶやき"を表示、ASPサービス「Pmobi」が提供)。リアライズ・モバイル・コミュニケーションズは、Twitterのつぶやきをモバイルサイトに表示させる機能をモバイルサイト構築ASPサービス「Pmobi」(ピーモビ)に追加した。店舗のモバイルサイトなどで最新情報を表示させるときに、Twitterでつぶやくだけで済むため、情報発信が容易になる。
ワンセグの視聴率を測定する実験も行われた(関連記事:ワンセグの視聴測定実験をビデオリサーチが実施へ)。ワンセグのデータ通信領域に視聴測定用のプログラム(スクリプト)を組み込んで放送する実験だ。ビデオリサーチが在名民放5社の協力を得て行った。
いいじゃんネットが提供する法人向けのモバイルソリューションに、iPad対応などを追加した新版が登場した(関連記事:いいじゃんネット、法人向けモバイルソリューションにiPad対応の新版)。社外から社内ネットにセキュアにリモートアクセスできるソリューションで、iPadが対応端末に加わったほか、データを端末に残さないために添付ファイルを画像変換して閲覧する機能などが追加になった。
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