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LTEでテキサスの油田をモニターするTEN

2010.08.25

Updated by WirelessWire News編集部 on August 25, 2010, 11:30 am JST

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(cc) Image by ben klocek

テキサス州ヒューストンのベンチャー企業、テキサス・エナジー・ネットワーク(Texas Energy Network(TEN))社が、アルカテル・ルーセント(Alcatel-Lucent)の協力を得て、LTEのデモンストレーションを実施する。コンシューマ向けのモバイルブロードバンドではなく、石油やガスなどエネルギー業界に特化したサービスだ。デモは8月下旬までにニューメキシコ州の油田で開始される。

デモでは、アルカテル・ルーセントが2009年に発表した「LTE on Wheels(車載LTE)」搭載のトラックが使われる。ラップトップなどのデバイスを直接、油田などのセンサー、パイプラインの監視カメラに接続して、ライブ映像を視聴するようだ。TEN社のCEOであるGreg Casey氏はかつてはQwest社でホールセール事業を担当していた人物とのこと。モビリティではなく、ワイヤレスでテキサス州やニューメキシコ州のような広大な地域でのリモート接続がIP化、ブロードバンド化されることで、エネルギー業界の「動きが早まり、生産コストを押し下げる」と述べている。

TENは、今後いくつかのアプリケーションをリリースする計画で、例えばSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition:遠隔監視制御・情報取得)システムのデータ収集と制御、モバイル・オフィス・サービス、警報システム、セキュリティ監視サービスなどの名前が挙がっている。また同社のCICI(Critical Infrastructure Control Interface:重要インフラ制御インタフェース)は、TENの顧客企業に、遠隔のデバイスをモニターし、デバイスのポリシーを制御するポータルを提供する。

TENはLTEデモンストレーションのために周波数ライセンスを持つパートナー(非公開)と連携しているようで、デモ用以外の周波数(恐らく700MHz帯)も獲得すべく動いているようだ。現在、石油やガスなどのプラントとのデータのやりとりは、地上波ではなく、衛星を使ったVSAT(Very Small Aperture Terminal)システムのナローバンド通信が使われているので、低速であるばかりか、雨天でフェージングが発生するなど気象条件に影響を受けてしまうという。

LTE利用システムの動作が順調で、周波数の利用が可能になれば、TENの商用サービスは1年から1年半後に開始される見込みだ。

【参照情報】
Texas Energy Network First to Deploy LTE Technology to Oil and Gas Industry; Major Demonstration Scheduled for New Mexico Oilfield (プレスリリース)
Texas Energy Network, LLC (TEN社のウェブサイト)
Energy firm proposes private LTE network for oil and gas firms (FireceWireless)
LTE demo will test broadband for oil fields (Reuters)
4G Wireless Evolution - LTE on Wheels

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