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ネットサービスの監視を強めるインド政府 - グーグルやスカイプも対象へ

2010.09.06

Updated by WirelessWire News編集部 on September 6, 2010, 13:36 pm JST

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(cc) Image by Kartikeya Kaul

個人情報の開示をめぐってBlackBerryの発売元であるカナダのリサーチ・イン・モーション(Research In Motion:以下、RIM)と先週一定の合意に至ったインド政府だが、今度はグーグル(Google)やスカイプ(Skype)にもその監視の網を広げようとしている。

同政府は武装勢力やテロ組織などが暗号化された通信サービスを利用することで国家の安全が脅かされることを避けるため、グーグルやスカイプを含めたすべての通信事業者に対して2か月以内に情報の開示を求めるという。

インド政府のG.K.Phillai内相は「インド国内のすべての通信事業者がサーバーを国内におかなければならない」と述べており、サーバーを同国内に置くことで現地政府による監視(やりとりされる情報へのアクセス)を可能にしたい考えだという。

RIMは顧客のプライバシー問題に触れ、「強力な暗号化はどの国でもグローバルなビジネスを展開する上で基本的要求である」と主張しているが、インドはインターネットならびに情報サービス企業にとって重要な市場であることから、最終的にはインド政府の意向に沿う措置を講じる公算が高い。

グーグルやスカイプのような企業も、今後数か月で予想されるインドのワイアレスブロードバンドサービスの開始で利益を受ける会社であることから、同政府のこのような要求を無視できない可能性が高い。

インド政府によれば、今後2か月以内に同国通信省が、国内のサーバーのみによるサービス提供の実現可能性に関するレポートを提出する予定だという。いっぽう同内相は、治安当局に合法的アクセスを可能にするように求める通知がすべての通信事業者に送られる予定だとも述べている。

【参照情報】
India Wants to See Google, Skype Data - Wall Street Journal
RIM avoids BlackBerry ban in India - for now - CNNMoney.com
In India, BlackBerry Gets 2-Month Reprieve on Threat of Ban - New York Times

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