iPhone 4、中国で25日発売へ - 新製品投入ペースを早めるアップル
2010.09.22
Updated by WirelessWire News編集部 on September 22, 2010, 09:12 am JST
2010.09.22
Updated by WirelessWire News編集部 on September 22, 2010, 09:12 am JST
アップル(Apple)は、今月25日に中国でもiPhone4の発売を開始する。すでにiPhoneを独占的に取り扱う携帯通信事業者のチャイナ・ユニコム(China Unicom:中国聯通)が販売するほか、アップルストア直営店で購入できる。アップルはまた、同日に上海および北京にApple Storeの新店舗をそれぞれ一店づつオープンさせ、中国における店舗数を倍増させて新端末の発売に臨む。
直営店における端末の価格は、32GB版で5999人民元(893ドル)、16GB版で4999人民元(743.6ドル)と、16GB版が4988香港ドル(642.4ドル)で手に入る香港と比べて割高。また、チャイナ・ユニコム経由で入手する場合には、端末代金と2年間の利用料を合わせ計6999元(32GB版の場合)を最初に前渡金の形で支払わなくてはならない。ただし、それでも予約受付を開始した先週金曜日(17日)だけで5万件近い予約があったとチャイナ・ユニコムは述べている。
すでに契約者数で世界最大の携帯電話市場となった中国では、現在スマートフォンのニーズが高まりつつあり、それに応えるかたちで、レノボ(Lenovo)やファーウェイ(Huawei Technologies)といった中国勢をはじめ、多くのメーカーがスマートフォン端末を供給している。そうしたなか、相対的に割高感のあるiPhoneへのニーズは期待されたほど高まっていないという。Bloombergの記事では、アナリシス・インターナショナル(Analysys International) のアナリスト、Fang Li氏の「iPhoneは市場に出回っている他社製品に比べて価格が高い。同程度の機能と性能を持ちながら、はるかに安いスマートフォンがたくさんある」とのコメントが紹介されている。同氏のよれば、Symbian OS搭載端末やAndroid搭載端末がiPhoneを出荷台数で上回っているという。
現在iPhoneとiPadを独占的に扱うチャイナ・ユニコムは、3Gユーザーの契約者数で同市場第2位につけており、7月末時点での3G契約者数は約756万人。それに対し、チャイナ・モバイル(China Mobile:中国移動)は約1046万人、またチャイナ・テレコム(China Telecom:中国電信)は約718万人だったという。これら3社は、音声通話サービスが中心の(通常の)携帯電話市場の成長率が鈍化するなかで、より高付加価値な3G網に対応するスマートフォン端末の普及に力を入れている。
2007年6月に米国で発売された初代iPhoneが中国で正式に発売されたのは、約2年4カ月後の2009年10月。またiPad(Wi-Fi版)が米国で発売されてから先週末に中国で発売されるまでに、およそ5カ月を要している。それに対し、iPhone 4は米国発売開始後わずか3カ月強で中国でも発売されることになる。
アップルの見積もりによると、iPhoneの売り上げに占める海外市場の割合はここ2年で倍増したという。同社は4月に、今後成長が見込める主な市場として中国を位置づけ、7月には中国で2店舗目となるアップルストア直営店を上海にオープン。さらに今月25日にはiPhone4の発売にあわせて計2店舗を開き、来年末までに25店舗の開設を予定しているという。
【参照情報】
・After Months of Anticipation, China Gets iPhone 4 This Week - Wall Street Journal
・Apple's latest iPhone to go on sale in China on Saturday - Reuters
・Apple's IPhone 4 to Be Available in China Starting Sept. 25, Company Says - Bloomberg
・Apple Gets Quicker in China - Wall Street Journal
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