過熱する中国のiPhone 4人気 - 転売屋が横行、アップルストアでは閉店騒ぎも
2010.10.01
Updated by WirelessWire News編集部 on October 1, 2010, 09:23 am JST
2010.10.01
Updated by WirelessWire News編集部 on October 1, 2010, 09:23 am JST
先週末(9月25日)に中国でもアップル(Apple)の最新スマートフォン「iPhone 4」が売り出された。人民日報(英語版)によると、発売当日だけで4万台以上が売れ、4日間であわせて約10万台の売上を記録して在庫が切れた上に、約10万件ある受注残については10月末にならないと納品されないという人気ぶりらしい。こうした人気の高さを背景に、いま中国の都市部では、iPhoneの転売屋が横行していると、Wall Street Journalは伝えている。
さらに複数のブログが伝えるところによると、北京のアップルストアで29日(現地時間)、顧客一人あたりのiPhone 4購入台数の制限を取り払ったところ、転売屋が店につめかけ、一時閉店の騒ぎとなったという。中国に4店舗(北京と上海にそれぞれ2店舗づつ)あるアップルストアでは、顧客一人につき1台しかiPhone 4を購入することができないという制限を課している。
この日、北京のアップルストアで一時的に制限が撤廃された理由は不明だが、MIC Gadgetによると、制限数の撤廃後、一度に20台から30台の端末を抱えて店から出てくる客が相次いで目撃されたという。大勢がつめかけた店内は、けんかが起こるなど混乱し、警察が呼ばれる騒ぎとなった。昼に臨時閉店となった後も、転売屋は店の前にとどまり、iPhone 4を買いに来た客に声をかけていた。アップルストアでの端末価格が 4999人民元(747ドル)であるのに対し、こうした転売屋は一台5500人民元(822ドル)で販売していたという。
購入台数の制限が撤廃される前から、こうした転売屋は購入者の列に何度も並ぶなどして大量の端末を購入していた。ある転売屋は、発売開始初日から毎日繰り返し列に並び続けて20台ほどのiPhone 4を購入、そのうち6台を闇市場に、残りを客に販売し、合わせて約3400元の利益を得たという。また9to5 Macの記事によると、中国でのiPhone 4発売開始以前より、ニューヨークやロンドンで購入されたiPhone4が相次いで中国の闇市場に転売されていたという。
アップルのウェブサイトではiPhone 4が注文できない中国では、北京と上海に2店舗ずつあるアップルストアは、独占キャリアであるチャイナ・ユニコム(China Unicom:中国聯通)と2年契約を結ばずにiPhone 4を購入できる唯一の公式な場である。アップルはiPhone 4の発売に向けて、中国のアップルストアの数を2店舗から倍の4店舗に増やしていたが、在庫不足の状態が続いていた。
【参照情報】
・Waiting list for iPhone 4 extends to October-end - 人民日報(英語版)
・China iPhone Craze Breeds Scalpers - Wall Street Journal
・Beijing Apple Store Closed Due To Scalpers Reselling iPhone 4 - MIC Gadget
・Apple shuts flagship Beijing store as iPhone 4 scalpers run amok (Updated) - 9to5 Mac
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