スプリント・ネクステル、プリペイド・ユーザーつなぎ留めに新機軸 - 契約期間に応じて料金引き下げ
2010.10.15
Updated by WirelessWire News編集部 on October 15, 2010, 11:57 am JST
2010.10.15
Updated by WirelessWire News編集部 on October 15, 2010, 11:57 am JST
米国第3の携帯通信事業者であるスプリント・ネクステル(Sprint Nextel:以下、スプリント)が、プリペイド・サービスの契約者つなぎ留めのために、新たな割引サービスを開始すると発表した。
米国時間14日に明らかにされたこの"Monthly Unlimited with Shrinkage""という料金プランは、同社のプリペイド・サービス「ブースト・モバイル」("Boost Mobile")の継続利用者を対象にしたもので、6か月ごとに料金の割引金額を引き上げるというもの。具体的には、現在月額50ドルで提供されている通話・メール・ウェブの無制限利用プランの場合、下限となる35ドルまで、6か月ごとに5ドルずつ料金が安くなる。また、リサーチ・イン・モーション(Research In Motion)のBlackBerry利用者の場合も、月額60ドルの料金を45ドルまで下げることが可能になるという。
▼"Boost Mobile" - Sprint Nextel
このような割引サービスが米国のプリペイド・サービス利用者に提供されるのは、これが初めてとなる。第2四半期には、ブースト・モバイル利用者の5.61%がほかのキャリアを移っていることなどから、スプリントでは同社が提供する他ブランドのプリペイド・サービスに比べて顧客離れが目立つブースト・モバイルの利用者引き止めを図りたい考えだという。スプリントは現在、自社ブランドのプリペイド・サービスのほか、ヴァージン・モバイル(Virgin Mobile)ブランドでも同種のサービスを提供している。
スプリントのプリペイド・サービス新規契約者は、第1四半期の34万8000人から第2四半期には17万3000人まで減少していた。
なお、競合他社からもブースト・モバイルと同様のプランが提供されており、たとえばリープ・ワイアレス(Leap Wireless)では月額55ドル、メトロPCS(MetroPCS communications)では月額50ドルとなっている。いっぽう、AT&T、ベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)の両社は上限無しでデータ通信を利用できるプリペイドのプランは提供していない。また、Tモバイルは、月額70ドルで通話とメールが無制限に利用できるほか、2ギガバイトまでデータ通信を行える新プランを前日に発表していた。
【参照情報】
・Sprint to reward Boost subscribers' loyalty with cheaper bills - Fierce Wireless
・Sprint Aims to Keep Wireless Customers by Lowering Bills Every Six Months - BLOOMBERG
・"Boost Mobile" - Sprint Nextel
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