我が道を行くBlackberryの「ビジネス・ニッチ」戦略 [動画]
2011.02.18
Updated by Michi Kaifu on February 18, 2011, 07:21 am JST
2011.02.18
Updated by Michi Kaifu on February 18, 2011, 07:21 am JST
RIM社のBlackberryは、かつてのスマートフォンの王者ながら、数量的にはiPhoneとAndroidに押され、やや影が薄くなりつつある。そんな中、当展示会では、ブースの場所をメイン会場からアプリ専門の「App Planet」に移し、IBMやSAPなど、企業システムの有力企業をパートナーとして前面に出したブースで、他のスマートフォンと一味違う戦略を明確にしようとしている。
今回RIMは、タブレット端末Playbookを出し、美しいインターフェースながら、RIMアカウントがないとダメなど、一般ユーザーにとってはやや敷居が高いことが問題として指摘されている。しかし、今回の展示を見て、「これはわざとやっているのかも」と思われた。
一般ユーザー向けのゲームやソーシャルアプリで大手2社に対抗せず、「なんでもオープン」の流れに敢えて逆行し、セキュリティやERP統合などの高付加価値アプリをそろえ、自社の強みであるビジネス・ユーザーを徹底的に守る戦略のように見て取れる。
Citrixでは、Playbook向け遠隔デスクトップアプリをコンセプト展示。デスクトップ上のエクセルなどの業務アプリを遠隔で動かすことができ、またPlaybook上でこれらの業務向けアカウントと個人のアカウントを簡単に切り替えることができる。
ERP(企業向けソフト)の大手SAPでは、営業業績管理、小売店での在庫発注、購買予算承認などの業務用Playbookアプリを展示している。
Blackberry自身で提供するBlackberry Travelアプリでは、出張者が飛行機やホテルの予定を管理し、フライト変更のお知らせやホテルの予約などができる。このアプリは、すでに多くのプラットフォーム向けに同様のアプリを提供する、ワールドメイト社と共同で開発しているとのことだ。
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ENOTECH Consulting代表。NTT米国法人、および米国通信事業者にて事業開発担当の後、経営コンサルタントとして独立。著書に『パラダイス鎖国』がある。現在、シリコン・バレー在住。
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