東北関東大震災などで被災した方々に向けて、通信事業者各社は通信料金などの支援策を発表している。移動体通信サービスの支援策は、支払い期限の延長と携帯電話交換費用の減額が中心。3月15日12時時点で、発表されている内容をまとめた。

●KDDI

・利用料金の支払期限の延長
auの携帯電話サービスの2011年3月ご請求分 (2月ご利用分) について、請求書の支払期限を請求書記載の日付より一カ月延期する。対象は請求書により窓口で支払っている利用者で、請求書送付先が3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に係る災害救助法適用地域にある場合。

・携帯電話修理費用の軽減
上記の利用者に対して3月12日から4月30日の間、適用地域内のauショップおよびPiPitで、震災により破損・故障した携帯電話機の修理費用を一部軽減

●ソフトバンクモバイル

・利用料金の支払期限の延長
被災された対象地域の利用者について、2月および3月分利用分の支払い期限を請求書記載の日付から1カ月延長する。対象は、請求書にて窓口で利用料金を支払っている利用者。

・携帯電話の交換または修理費用の一部減免
全損、水漏れ、紛失によりソフトバンク携帯電話機が使用不能になった利用者が、携帯電話機の交換または修理を希望する場合の費用を一部減免。岩手県、宮城県、福島県、茨城県に所在する「ソフトバンクショップ」、および青森県、長野県、新潟県の災害救助法適用地域内に所在する「ソフトバンクショップ」で受付を予定。

・メール無料化
地震発生当日の2011年3月11日から1週間にわたり、すべての利用者のメールを無料にする。これに先立ち、同じ期間にソフトバンク携帯電話から発信する国内向けSMSの無料化を発表している。

●イー・モバイル

・利用料金の支払期限の延長
被災された対象地域の利用者について、2011年3月請求分（2月利用分）および4月請求分（3月利用分）の請求書の支払期限を、請求書記載の日付より1カ月延長する。対象は、利用料金をコンビニエンスストア、郵便局などの窓口で支払っている利用者。

・携帯電話端末・データカード端末の修理費用などの一部減免
被災された対象地域の利用者について、2011年3月11日から4月30日の間、震災により破損・故障したイー･モバイルの携帯電話端末・データカード端末の修理費用を一部減免する。

いずれも、請求書送付先住所が、東北地方および、茨城県、長野県、新潟県の災害救助法適用地域内に所在する利用者が対象となる。

●ウィルコム

・利用料金の支払期限の延長
2011年3月中に支払い期日が来る請求書の支払いを、支払い期日より2カ月延長する、4月中に支払い期日が来る請求書の支払いを、支払い期日より1カ月延長する。対象は、東北地方および長野県、新潟県の災害救助法適用地域内の利用者。

●NTTドコモ

・料金支払い期限の延長：携帯電話などの利用料金をドコモショップ、コンビニエンスストア、金融機関の窓口で支払っている場合、2011年3月請求分（2月利用分）の支払い期限を1カ月延長。

・故障修理代金の減額：破損・故障した携帯電話機の故障修理代金を半額にする。

・水濡れケータイデータ復旧サービスの無料化：データ復旧成功時の5250円を無料に。

・携帯電話機購入時の特別割引の実施：携帯電話機の購入時、最大1万500円の特別割引を実施。

・一部手数料の無料化など：FOMAカードの再発行手数料の無料化など実施

対象となるのは、災害救助法の適用地域における以下の地域（岩手県・宮城県・福島県・青森県・茨城県・栃木県・千葉県・長野県・新潟県の一部地域）に契約住所または請求書送付先がある利用者。料金支払い期限の延長以外の措置の対応は、災害救助法適用地域のドコモショップで、期間は4月11日まで。

●UQコミュニケーションズ

・料金支払い期限の延長：WiMAX通信サービスのご利用料金を請求書に基づき金融機関窓口でお支払いいただいている場合2011年3月請求分（2月利用分）および4月請求分（3月利用分）の支払い期限を1カ月延長。対象は、青森県、岩手県、宮城県、福島県、長野県、新潟県、千葉県、栃木県、茨城県の災害救助法の適用地域内に請求書送付先がある、UQコミュニケーションズ株式会社が提供するUQ WiMAXサービスを契約している利用者。

・Try WiMAXレンタル期間延長等：UQが提供する試用機器貸出しサービス"Try WiMAX"の機器返却期限を当面延長。また、震災で故障・紛失した際のWiMAX機器代金は請求しない。対象は、青森県、岩手県、宮城県、福島県、長野県、新潟県、千葉県、栃木県、茨城県の災害救助法の適用地域内に申し込み住所がある、Try WiMAXの利用者。

（過去の更新履歴）
※2011/3/16 15:00 NTTドコモの対応状況を追記