総務省は2011年4月20日、東日本大震災での被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県で、7月24日に計画していた完全な地上デジタル放送への移行を延期すると発表した。延期の期限は最大で1年とし、具体的な延長期間は今後決定する。
東北3県では、地デジ化に伴うテレビ受像機の買い替えよりも生活再建が先決であるとのことから、完全地デジ化を延期する。今年の7月24日に地上アナログ放送を停波することによって、既存のアナログテレビ受像機でテレビ放送を視聴できなくなるリスクを避ける判断だ。
3県での完全地デジ化の延長期間は最長で2012年7月24日まで。それ以外の地域では予定通り今年の7月24日に地デジへの切り替えを行う。被災地の放送事業者からはアナログ停波を計画通り進めて欲しいとの意見も強かったが、総合的に判断した結果として地デジ化の延長が決まったという。
▼地上デジタルテレビ放送のご案内(総務省)
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