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マイクロソフト対モトローラの特許訴訟、ITCで審問始まる

2011.08.23

Updated by WirelessWire News編集部 on August 23, 2011, 09:34 am JST

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(cc) Image by StrebKR

自社の特許侵害を理由にマイクロソフト(Microsoft)がモトローラ(Motorola)を提訴していた訴訟で、米国の国際貿易委員会(U.S. International Trade Commission : ITC)での審問が米国時間22日に始まった。

マイクロソフトはこの日の法廷で、同社が保有する7件の特許権をモトローラが侵害していると訴え、「Droid 2」や「Droid X」などのモトローラ製Android搭載端末の輸入差し止めを求めた。ITCによる仮判断は11月4日に、最終的な判決は2012年3月に下される見込みだという。

モトローラについては、グーグル(Google)が15日に125億ドルで同社を買収すると発表していた。この買収の目的については、Android陣営の各社に対する競合他社からの法的な攻撃が激しさをますなかで、関連分野の特許について手薄とされるグーグルが、あわせて約1万7000件といわれるモトローラの保有特許の取得を通じてこの守りを強化することにあるとする見方が多くの媒体で報じられており、またグーグルのラリー・ペイジ(Larry Page)CEOも買収発表のブログのなかで、同様の主旨の考えを明らかにしていた。

携帯電話市場の市場規模は今年全世界で2066億ドルに達すると予想されているが、そのなかで市場シェアを増やし続けるAndroid搭載端末をターゲットにした訴訟が相次いでいる。なお、第2四半期のOS別市場シェアはAndroidが43.3%に対し、マイクロソフト「Windows Phone/Windows Mobile」のシェアは2%以下だったという(ガートナー(Gartner)調べ)。

マイクロソフトでは、自社製OSのシェア拡大をねらってノキア(Nokia)との戦略提携を進めるいっぽう、Android陣営のHTCなどとは、自社の特許に関するライセンス契約を結び特許使用料を徴収、まだ未契約のサムスン(Samsung)などに対してもこうした動きを拡げようとしていると伝えられていた。

【参照情報】
Microsoft Says Motorola's Android Phones Infringe Its Patents - Bloomberg
Microsoft-Moto Patent Case Opens With Obligatory Smack Talk - AllThingsD
Smartphone patent wars heat up: Microsoft v. Motorola - Washington Post
マイクロソフト、サムスンにGalaxy端末1台あたり15ドルの特許料を要求(韓国紙報道)
Android端末が売れると、マイクロソフトが儲かる - 「HTCから1台につき5ドル」とアナリスト
マイクロソフト、Android搭載スマートフォンをめぐってモトローラを提訴

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