700M/900MHz帯に携帯4社が名乗り、総務省が参入希望を公表
2011.09.06
Updated by Naohisa Iwamoto on September 6, 2011, 19:20 pm JST
2011.09.06
Updated by Naohisa Iwamoto on September 6, 2011, 19:20 pm JST
総務省は2011年9月6日、700M/900MHz帯の移動通信システムについての参入希望調査の結果を公表した。希望を提出したのはイー・アクセス、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの4社。調査は8月2日から31日に実施した。
▼700/900MHz帯移動通信システムに係る参入希望調査の結果概要(PDF)
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調査の結果、4社の希望が明らかになった。まず割り当てを希望する周波数帯と帯域幅では、イー・アクセスが900MHz帯で15MHz×2、700MHz帯で10MHz×2または15MHz×2、NTTドコモとKDDIが900MHz帯または700MHz帯で15MHz×2、ソフトバンクモバイルが900MHz帯で15MHz×2となり、要望の内容が各社で分かれた。導入を希望する技術と時期は、各社ともLTEを想定している。しかしその導入時期はまちまちで、イー・アクセスは900MHz帯では2012年、700MHz帯では2014年以降に導入するとしている。ソフトバンクモバイルは当初はHSPA+を先行導入し、2015年にLTEを導入する計画だ。NTTドコモとKDDIは、認定後早期にLTEを導入するとするにとどまった。
基地局整備の方針でもNTTドコモとKDDIは足並みをそろえ、高トラフィック地域から展開してエリアを拡大していく方針。ソフトバンクモバイルは利用開始から1年以内に人口カバー率70%、イー・アクセスは都市部から展開し認定後5年をメドに人口カバー率99%以上と具体的な目標を掲げた。
免許人が満たすべき条件としては、NTTドコモとKDDIが周波数の有効利用計画や財務的な基礎といった項目を掲げた。特徴的な意見として、ソフトバンクモバイルは900MHz帯について「800MHz帯の未割り当て者に限る」とNTTドコモやKDDIを牽制する内容を記載。また、イー・アクセスはMNO間のネットワークシェアリングやSIMフリー端末の提供などを挙げた。
【報道発表資料】
・700/900MHz帯移動通信システムに係る参入希望調査の結果の公表
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